簿記3級は1ヶ月で間に合う?独学で受かる条件と4週間の進め方
簿記・会計

簿記3級は1ヶ月で間に合う?独学で受かる条件と4週間の進め方

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会社で簿記3級を取るように言われた。期限まであと1ヶ月しかない。そんな社会人の方に向けた記事です。

簿記3級は、1ヶ月で合計70〜100時間を確保できるなら、独学でも間に合う可能性があります。平日2時間と休日5時間を4週間続けると、約80時間になります。平日1時間しか取れない初学者は、1ヶ月だと時間が足りない可能性が高いです。

1ヶ月で受かる人と受からない人の差は、才能より「時間の総量」と「進め方の順番」に出ます。判断の目安と4週間の進め方、2026年11月の日程をふまえた受験日の決め方を整理しました。

先に結論:1ヶ月で間に合うかは時間の総量で決まる

1ヶ月で間に合うかどうかは、まず4週間で使える時間を足し算して判断します。

  • 合計80時間以上:初学者でも1ヶ月の独学で狙える
  • 合計50〜80時間:簿記や経理に触れたことがあれば狙える。初学者は第3問の練習が足りなくなりやすい
  • 合計50時間未満:1ヶ月は厳しい。受験日を後ろにずらすほうが受験料の無駄を減らせる

簿記3級の勉強時間は、一般に70〜100時間前後とされることが多いです。ただし個人差が大きく、数字に強い人や経理の実務経験がある人は短くなります。上の区分は公式の基準ではなく、本記事の目安です。

勉強時間の全体像は、簿記3級は独学で何ヶ月?勉強時間100時間と社会人の1日別目安で詳しく解説しています。

簿記3級の試験の基本

簿記3級は、60分の試験で70%以上を取れば合格です。日本商工会議所の公式ページで確認できた内容は次のとおりです。

項目内容
試験時間60分
出題商業簿記・3題以内
合格基準70%以上
受験料3,300円(税込)
ネット試験の事務手数料インターネット申込は550円(税込)。施行機関により異なる
受け方ネット試験(随時)と統一試験(ペーパー・年に決まった日)

最終確認日:2026-10-10(日本商工会議所 検定サイト)。受験料や日程は変わることがあるため、申し込み前に公式でご確認ください。

大問ごとの配点は公式ページに書かれていません。市販の問題集や講座の解説では、第1問(仕訳15題)45点・第2問20点・第3問(決算)35点の構成が一般的です。本記事もこの配点を前提にしています。

1ヶ月で間に合う人の条件

1ヶ月で間に合うかは、時間の総量に加えて、簿記に触れた経験があるかで変わります。下の表は、よくある3つの状況を比べたものです。

日商簿記3級 | 1ヶ月の独学

1ヶ月で間に合うかの目安

4週間で使える時間と、簿記に触れた経験で判断します

4週間の合計時間第3問の練習量1ヶ月での受験
初学者・平日1時間 休日も2〜3時間 × 約40〜50時間 × ほぼ取れない × 受験日を後ろにずらす
初学者・平日2時間 休日は5時間 ○ 約80時間 △ 1週間ほど取れる △ 進め方しだいで狙える
経験者・平日1〜2時間 経理経験や学習歴あり △ 約40〜80時間 ○ 早めに始められる ○ 狙いやすい
  • ※本記事の目安です。合格を保証するものではありません
  • ※初学者でも約80時間で必ず受かるわけではなく、第3問の練習が足りないと点が伸びにくくなります

コツコツ資格

時間の計算は平日と休日に分けて出す

4週間の合計時間は、平日と休日に分けて計算します。1ヶ月の中で、平日はおよそ20日、休日はおよそ8日です。

1日の時間平日20日休日8日4週間の合計
平日1時間・休日3時間20時間24時間44時間
平日1.5時間・休日4時間30時間32時間62時間
平日2時間・休日5時間40時間40時間80時間

合計が50時間に届かない場合は、1ヶ月で受けるより1ヶ月半〜2ヶ月で計画し直すほうが現実的です。残業が多い週や出張の予定があれば、先にその週の時間を減らして計算します。

簿記や経理に触れた経験は大きい

仕訳(取引を「借方」と「貸方」に分けて記録する書き方)を見たことがある人は、1週目の進み方が速くなります。初学者は1週目を仕訳の基本だけで使い切ることも珍しくありません。

経理の実務経験がある人でも、試験特有の決算整理(第3問)は別に練習が必要です。実務で使っていない論点は、初学者と同じ時間がかかると考えておきます。

4週間の進め方

1ヶ月で間に合わせるには、テキストを最後まで読んでから問題を解く進め方をやめることが前提です。1章読んだらすぐ問題集の同じ章を解き、仕訳と決算を早めに固めます。

簿記の勉強を4週間の計画で進める場面
週やること時間の目安
1週目仕訳の基本(現金・売掛金・買掛金・手形など)をテキストと問題集で並行約20時間
2週目残りの仕訳論点と、第1問の仕訳15題を時間を計って解く練習約20時間
3週目決算整理(第3問)を項目ごとに練習し、第2問は型を2〜3個だけ覚える約20時間
4週目初めて解く模擬試験を60分で解き、間違えた所だけ解き直す約20時間

時間の目安は、合計80時間で進める場合の配分です。合計が少ない人は、3週目の第2問を削って第1問と第3問に時間を回します。

1〜2週目:仕訳を先に固める

1〜2週目は、仕訳だけに集中します。一般的な配点では第1問の仕訳が45点あり、第3問の決算整理も仕訳の応用だからです。

2週目の終わりに、第1問だけを15分で解いてみてください。15題中12題以上が正解なら、3週目に進めます。正解が10題を下回るなら、3週目の前半も仕訳の解き直しに使います。

仕訳が覚えられないときの覚え方は、簿記3級の仕訳が覚えられない人へ|丸暗記しない覚え方にまとめています。

3週目:決算整理を1項目ずつ練習する

3週目は、第3問の決算整理を項目ごとに分けて練習します。いきなり第3問を通しで解くと、どこで間違えたのかが分かりにくいためです。

  1. 売上原価の算定(しーくり・くりしー)
  2. 減価償却
  3. 貸倒引当金
  4. 費用・収益の前払い・未払い(経過勘定)
  5. 現金過不足などの整理

1項目につき同じ型の問題を3〜5題解き、仕訳を書けるようになったら次へ進みます。全項目を回したら、第3問を25分で通して解きます。第3問の解き方は、簿記3級の第3問が解けない|35点を取る順番と時間配分で詳しく解説しています。

4週目:模擬試験は初めて解く問題で測る

4週目は、模擬試験を60分で区切って解きます。点数を測るときは、初めて解く問題を使ってください。同じ問題を2回目に解くと、答えを覚えているだけで点が高く出ることがあります。

ネット試験を受ける人は、画面で答えを入力する形でも練習しておきます。日本商工会議所の公式サイトでは、ネット試験のサンプル問題が無料で公開されています。

模擬試験で70点に届かないときの直し方は、簿記3級の模擬試験で70点に届かない|点数帯別の立て直し方で点数帯別にまとめています。

1ヶ月の独学でつまずきやすい点

1ヶ月の独学で計画が崩れる原因は、だいたい3つに分かれます。

テキストを読むだけで1週間以上使う

テキストを全部読み終えてから問題を解こうとすると、2週目の途中まで読むだけで終わることがあります。読んだ章の問題をその日のうちに解くと、理解していない所がすぐに分かります。

第2問に時間をかけすぎる

第2問は出題の幅が広く、1ヶ月の独学では全部の型を練習しきれません。一般的な配点では、第1問と第3問で80点あります。時間が足りないときは、第2問は頻出の型だけにしぼります。第2問の取り方は、簿記3級の第2問は捨てる?20点中10点を取る解き方と順番で解説しています。

1日休むと取り戻せない

1ヶ月の計画は、余白がほとんどありません。体調不良や急な残業で2〜3日空くと、4週目の模擬試験の時間が消えます。計画を立てるときは、週に1日分の予備日を入れておきます。

受験日の決め方と2026年11月の日程

ネット試験は随時受けられるため、受験日は自分で決められます。2026年10月中旬から1ヶ月で受ける場合は、11月の休止期間に気をつけてください(最終確認日:2026-10-10)。

試験日に向けて準備する場面
日程内容
2026年11月9日〜11月18日ネット試験の施行休止期間
2026年11月15日統一試験(ペーパー・第174回)
2027年2月22日〜3月3日ネット試験の施行休止期間
2027年2月28日統一試験(ペーパー・第175回)

10月10日から4週間で仕上げると、受験日はちょうど11月上旬になります。ネット試験なら11月8日までに受けるか、11月19日以降にずらすかを先に決めておきます。

ペーパーの統一試験(11月15日)を受けたい人は、申込期間が受験地の商工会議所ごとに決まっています。締め切りが過ぎていることもあるため、早めに受験地の商工会議所のページで確認してください。

受験日を先に予約しすぎると、準備が間に合わなかったときに受験料が無駄になります。本記事の目安は、4週目の模擬試験で70点台の後半が2回続いてから予約することです。ネット試験に落ちたあとの考え方は、簿記3級のネット試験に落ちた|再受験はいつ?点数別の立て直し方にまとめています。

1ヶ月の独学が不安な人の選択肢

テキストの説明が頭に入らず、1週目で手が止まる人もいます。期限が決まっていて迷う時間がないなら、講義動画で同じ論点を聞く方法があります。

講座を使うと、テキストを自分で読み解く時間が減ります。一方で費用がかかり、問題を解く練習は自分でやる必要があります。講座を使う場合も、第1問の時間計測や模擬試験の解き直しは独学と同じように続けてください。

月額制のオンライン講座なら、1ヶ月だけ使う形にできます。オンスク.JPは日商簿記3級の講座を提供しています(2026-09-17に公式の講座一覧で確認)。

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月額制と買い切りの講座で総額がどう変わるかは、簿記3級の講座は月額制と買い切りどっちが安い?期間別の総額で比較で比べています。

よくある質問

Q. 簿記3級は2週間でも受かりますか

経理の実務経験があり、仕訳をすでに書ける人なら可能性はあります。初学者が2週間で受ける場合は、1日5時間前後を毎日続ける計算になり、社会人には現実的ではありません。

Q. 1ヶ月で受けるならネット試験と統一試験のどちらがよいですか

自分で日にちを選べるネット試験のほうが、仕上がりに合わせやすいです。ただし2026年11月9日〜18日は休止期間のため、その前後で予約します。統一試験は日にちが決まっているため、締め切りまでに仕上げる目標にしやすい人に向いています。

Q. テキストと問題集は何冊必要ですか

1ヶ月の独学なら、テキスト1冊と、同じシリーズの問題集1冊、模擬試験の問題集1冊で足ります。冊数を増やすより、同じ問題集の間違えた問題を解き直すほうが点につながります。

Q. 電卓はどんなものを使えばよいですか

電卓は持ち込めますが、使える電卓には条件があります。電卓の選び方は、簿記の電卓 選び方と使い方|独学社会人がミスを減らすコツを参考にしてください。

Q. 1ヶ月で受からなかったらどうすればよいですか

ネット試験は随時実施されているため、休止期間を避ければ次の受験日を自分で選べます。受験料3,300円(税込)は毎回かかります。模擬試験の失点の内訳を直してから受け直すほうが、受験料の無駄を減らせます。

まとめ

  • 1ヶ月で間に合うかは、4週間で70〜100時間を確保できるかで判断する
  • 平日2時間・休日5時間なら約80時間になり、初学者でも狙える
  • 進め方は「仕訳→決算整理→模擬試験」の順で、テキストを読んだ章はすぐ問題を解く
  • 2026年11月9日〜18日はネット試験の休止期間のため、受験日を先に決めておく
  • 模擬試験で70点台の後半が2回続いてから予約すると、受験料の無駄を減らしやすい

1ヶ月の期限があっても、時間の計算と進め方の順番が決まれば、今日やることが見えてきます。まずは手帳を開いて、4週間で使える時間を足し算するところから始めてください。

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参考にした情報

※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。