簿記3級の模擬試験で70点に届かない|点数帯別の立て直し方
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テキストを1周して、模擬試験を60分で解いてみた。結果は58点。あと12点がどこから出てくるのか分からない。そんな状態の社会人の方に向けた記事です。
模擬試験で70点に届かないときは、まず失点を「知らない」「時間切れ」「ケアレスミス」の3つに分けて数えることから始めます。40点以下なら第1問の仕訳の型、40〜50点台なら第3問の決算整理、60点台なら時間配分と入力ミスが直す場所になりやすいです。
点数そのものより「どこで何点落としたか」で、次の2週間にやることと受験日の決め方が変わります。点数帯ごとの手順と、模擬試験の使い方で伸びが止まる原因を順に整理しました。
先に結論:点数ではなく失点の中身で直す
模擬試験で70点に届かない原因は、点数帯ごとにかなり偏ります。最初に結論をまとめます。
- 40点以下:第1問(仕訳)で半分以上落としている状態が多い。模擬試験を解くのをいったん止め、仕訳の型を固め直す
- 40〜50点台:仕訳はある程度取れているが、第3問(決算)で点が伸びていない状態が多い。決算整理を1項目ずつ練習する
- 60点台:知識はほぼ足りている。時間配分・解く順番・入力ミスで落としている可能性が高い
受験日は「模擬試験で何回か続けて70点台の後半が出たら予約する」という決め方が、無駄な受験料を減らしやすいです。この基準は公式の基準ではなく、本記事の目安です。
簿記3級の合格ラインと大問の構成
簿記3級は、70%以上の正答で合格する試験です。日本商工会議所の公式ページで確認できた基本情報は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 出題 | 商業簿記・3題以内 |
| 合格基準 | 70%以上 |
| 受験料 | 3,300円(税込) |
| ネット試験の事務手数料 | インターネット申込は550円(税込)。会場問い合わせ方式は0円から(施行機関により異なる) |
| ネット試験の合否 | 試験終了後にシステムが自動採点して判定 |
最終確認日:2026-10-09(日本商工会議所 検定サイト)。受験料や日程は変わることがあるため、申し込み前に公式でご確認ください。
大問ごとの配点は公式ページには書かれていません。ただし市販の予想問題や講座の解説では、第1問(仕訳15題)45点・第2問20点・第3問(決算)35点の構成が一般的です。本記事もこの配点を前提に話を進めます。
この配点を前提にすると、第1問と第3問だけで80点あります。70点に届かない人の多くは、第2問ではなく第1問か第3問で点を落としています。
まず失点を3つに分けて数える
模擬試験の答え合わせでは、点数を見て終わりにしないでください。間違えた問題の1つずつに、次の3つのどれかの印を付けます。
| 印 | 失点の種類 | 見分け方 | 直し方 |
|---|---|---|---|
| 知 | 知らない | 解説を読んで初めて分かった | テキストに戻って論点を覚え直す |
| 時 | 時間切れ | 手を付けられなかった・途中で終わった | 解く順番と時間の上限を決める |
| ミ | ケアレスミス | 解き方は分かっていたのに数字や科目を間違えた | 入力と見直しの手順を決める |
印を付けたら、種類ごとに失点を合計します。たとえば58点の答案で、失点42点の内訳が「知18点・時15点・ミ9点」だったとします。この場合、時間切れとミスの24点を半分取り戻すだけで70点に届きます。
同じ58点でも、直す場所は人によって違います。 印付けを飛ばして次の模擬試験に進むと、同じ所で落とし続けます。
点数帯別の立て直し方
失点の内訳が出たら、点数帯ごとに次の2週間でやることを決めます。下の表は、点数帯ごとの典型的な状態と優先順位をまとめたものです。
日商簿記3級 | 模擬試験の点数帯別
70点に届かないときの直す場所
点数帯ごとに、失点が集まりやすい大問が違います
| 知識の足りなさ | 時間配分の問題 | 次の模擬試験まで | |
|---|---|---|---|
| 40点以下 仕訳の型が未完成 | × 第1問で半分以上を失点 | △ 知識の後に直す | △ 2週間以上空ける |
| 40〜50点台 決算整理が弱い | △ 第3問の決算整理が穴 | △ 第3問の時間不足も重なる | △ 1〜2週間で再挑戦 |
| 60点台 知識はほぼ足りる | ○ 大きな穴は少ない | × 順番とミスで失点 | ○ 数日〜1週間で再挑戦 |
- ※典型的な傾向をまとめた目安です。実際の直す場所は、ご自身の答案の失点の内訳で判断してください
- ※配点は第1問45点・第2問20点・第3問35点の一般的な構成を前提にしています
コツコツ資格
40点以下:模擬試験を止めて仕訳に戻る
40点以下の答案では、第1問の仕訳15題のうち半分以上を落としていることが多いです。仕訳が不安定なままだと、第3問の決算整理も解けません。第3問の決算整理は、仕訳の応用だからです。
この点数帯で模擬試験を何回も解くと、解説を読む時間ばかりが増えます。次の2週間は、模擬試験をいったん止めてください。
- 1日目〜7日目:テキストの仕訳の章を読み直し、問題集の仕訳問題を1日20〜30題解く
- 8日目〜12日目:間違えた仕訳だけを集めて解き直す
- 13日目〜14日目:第1問だけを時間を計って解き、15分で12題以上の正解を目指す
仕訳が覚えられない原因と覚え方は、簿記3級の仕訳が覚えられない人へ|丸暗記しない覚え方で詳しく解説しています。
40〜50点台:第3問の決算整理を1項目ずつ練習する
40〜50点台の答案は、第1問で30点前後を取れていて、第3問で10点台にとどまっている形が多いです。第3問の35点のうち、20点を取れるようになるだけで合格ラインが見えてきます。
第3問は、いきなり通しで解いても伸びにくい問題です。決算整理を項目ごとに分けて練習します。
| 練習する順番 | 決算整理の項目 |
|---|---|
| 1 | 売上原価の算定(しーくり・くりしー) |
| 2 | 減価償却 |
| 3 | 貸倒引当金 |
| 4 | 費用・収益の前払い・未払い(経過勘定) |
| 5 | 現金過不足・当座借越などの整理 |
1項目につき、仕訳を書けるまで同じ型の問題を3〜5題解きます。全項目を回したら、第3問だけを25分で通して解きます。第3問の解き方と時間配分は、簿記3級の第3問が解けない|35点を取る順番と時間配分にまとめています。
60点台:解く順番と入力ミスを先に直す
60点台の答案は、知識より時間とミスで落としていることが多いです。印付けをすると「時」と「ミ」の合計が10点を超えている人も珍しくありません。
60点台の人が最初に試すのは、解く順番の変更です。第1問、第3問、第2問の順で解くと、配点の大きい第3問に時間を残せます。
| 順番 | 大問 | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 第1問(仕訳15題) | 15分 |
| 2 | 第3問(決算) | 25分 |
| 3 | 第2問 | 15分 |
| 4 | 見直し | 5分 |
この配分は本記事の目安です。第2問が得意な人は、自分の得点実績に合わせて入れ替えてください。第2問の取り方は簿記3級の第2問は捨てる?20点中10点を取る解き方と順番で解説しています。
ケアレスミスは「どの種類のミスか」を書き出すと減らせます。よくあるのは次の3つです。
- 金額の桁を間違える(0の数・カンマの位置)
- 勘定科目を似た科目と取り違える(売掛金と未収入金など)
- 第3問で、決算整理の1項目を精算表に反映し忘れる
ネット試験では、答えを画面に入力します。紙の問題集だけで練習していると、入力の時間とミスが本番で増えます。模擬試験の何回かは、ネット試験形式(画面で入力する形)で解いておきます。
模擬試験の使い方で点が伸びない原因
点数が伸びないとき、勉強の量ではなく模擬試験の使い方に原因があることも多いです。次の3つに当てはまるものがないか確認してください。
同じ模擬試験を何回も解いて答えを覚えている
同じ模擬試験を3回目に解いて80点が出ても、実力が80点になったとは限りません。答えの並びを覚えているだけの場合があるからです。点数を測る用の模擬試験は、初めて解く問題を使います。同じ問題を解き直すのは、印を付けた失点の部分だけで十分です。
時間を計らずに解いている
時間を計らずに解くと、本番より20〜30分多く使っていても気づきません。模擬試験は60分で区切り、60分の時点で解けたところまでを採点します。時間を延ばして解いた点数は、参考記録として分けて記録します。
解説を読んで「分かった」で終わっている
解説を読んで理解できても、自力で解ける状態とは別です。間違えた問題は、翌日か翌々日に解説を見ずにもう一度解きます。2回目で解けなかった問題だけを、さらに数日後に解き直します。
日本商工会議所の公式サイトでは、ネット試験向けのサンプル問題が無料で公開されています。初めて解く問題の数を増やしたいときに使えます。
受験日をいつにするか決める
ネット試験は随時受けられるため、受験日は自分で決められます。受験日を早く決めすぎると準備が間に合わず、遅すぎると勉強が間延びします。
本記事でおすすめする目安は、初めて解く模擬試験で、70点台の後半が2〜3回続いたら予約することです。本番は緊張と慣れない画面で点が下がりやすいため、70点ちょうどでは余裕がありません。
2026年10月以降に受ける場合は、次の日程にも気をつけてください(最終確認日:2026-10-09)。
| 日程 | 内容 |
|---|---|
| 2026年11月9日〜11月18日 | ネット試験の施行休止期間 |
| 2026年11月15日 | 統一試験(ペーパー・第174回) |
| 2027年2月22日〜3月3日 | ネット試験の施行休止期間 |
| 2027年2月28日 | 統一試験(ペーパー・第175回) |
11月上旬に仕上がりそうな人は、休止期間に入る前の11月8日までに受けるか、11月19日以降にずらすかを先に決めておきます。統一試験は申込期間が別に決まっているため、受験地の商工会議所のページで確認してください。
ネット試験に落ちたあとの再受験の考え方は、簿記3級のネット試験に落ちた|再受験はいつ?点数別の立て直し方で解説しています。
独学で伸びないときの選択肢
失点を分けて2〜3週間練習しても、第3問の決算整理がどうしても理解できない人もいます。テキストの説明が合っていない可能性があるため、講義動画で同じ論点を聞き直す方法があります。
講座を使うと、自分で説明を読み解く時間が減ります。一方で、費用がかかり、問題を解く練習は自分でやる必要があります。講座を申し込んでも、模擬試験の印付けと解き直しは独学と同じように続けてください。
月額制のオンライン講座なら、苦手な論点だけを短い期間で聞き直す使い方ができます。オンスク.JPは日商簿記3級の講座を提供しています(2026-09-17に公式の講座一覧で確認)。
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よくある質問
Q. 模擬試験が何点なら本番を受けてよいですか
公式の基準はありません。本記事の目安は、初めて解く模擬試験で70点台の後半が2〜3回続くことです。本番は慣れない画面と緊張で点が下がることがあるため、70点ちょうどで受けると余裕がありません。
Q. 市販の模擬試験と本番では、どちらが難しいですか
問題集や出版社によって難しさが違うため、一律には言えません。複数の出版社の模擬試験や公式のサンプル問題を解き、点数のばらつきを見て判断します。
Q. 第2問を捨てても合格できますか
一般的な配点では第1問と第3問で80点あるため、計算上は第2問が0点でも合格できます。ただし第1問と第3問で10点しか落とせなくなるため、第2問でも半分の10点を狙うほうが安定します。
Q. 60点台が何回も続いて伸びません
60点台で止まる人は、知識より時間配分と入力ミスで落としていることが多いです。失点に「時」と「ミ」の印を付けて合計を出してください。合計が10点を超えていれば、解く順番と見直しの手順を変えるほうが早く伸びます。
Q. ネット試験に落ちたら、すぐ受け直せますか
ネット試験は随時実施されているため、予約が取れれば次の受験日を自分で決められます。ただし施行休止期間があり、受験料3,300円(税込)は毎回かかります。失点の内訳を直してから受け直すほうが、受験料の無駄を減らせます。
まとめ
- 模擬試験の失点は「知らない」「時間切れ」「ケアレスミス」に分けて数える
- 40点以下は仕訳、40〜50点台は第3問の決算整理、60点台は解く順番と入力ミスを優先して直す
- 模擬試験は60分で区切り、点数を測るときは初めて解く問題を使う
- 受験日は、初めての模擬試験で70点台の後半が2〜3回続いてから予約する
- 2026年11月9日〜18日はネット試験の休止期間にあたる
58点の答案も、失点の内訳を出せば「あと12点」の取り戻し方が見えてきます。次の模擬試験の前に、今回の答案に印を付けるところから始めてください。
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※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。