簿記・会計

簿記3級の第3問が解けない|35点を取る順番と時間配分

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過去問を解くと、第3問の途中で60分が終わる。貸借対照表の左右がどうしても合わない。この状態のまま試験日が近づくと、焦りだけが積み上がります。

第3問が終わらない原因は、簿記の実力不足ではないことがほとんどです。解く順番と時間の使い方が、大問ごとの配点と噛み合っていないだけです。

この記事でわかることは3点です。

  • 第3問が時間切れになる仕組みと、順番を変えると点が伸びる理由
  • 決算整理を処理する順番と、60分をどう割り振るか
  • 貸借が合わないときに部分点を拾う書き方

第3問が解けない本当の原因

第3問が解けない最大の原因は、第3問に取りかかる時点で時間が残っていないことです。60分のうち40分を第1問と第2問に使えば、配点35点の大問に20分しか回せません。

第2問は配点20点に対して、出題の幅が広い大問です。回替わりで出るのは次の形式です。

  • 補助簿の選択
  • 勘定記入
  • 伝票
  • 用語を埋める文章問題

初見の形式に当たると、20点のために15分以上を溶かすことが起きます。

結果として、配点35点の第3問が手つかずか、途中までで終わります。実力ではなく配分で落ちている状態です。

原因はもうひとつあります。決算整理を思いついた順に処理することです。売上原価を先に確定させると、後から出てきた期末商品の修正を反映し直す作業が発生します。時間が二重にかかり、金額もずれます。

配点から逆算した合格ライン

日商簿記3級は100点満点で、70点以上が合格です。試験時間は60分で、統一試験(ペーパー)とネット試験のどちらも同じ構成です。

大問ごとの配点は次のとおりです。

大問出題内容配点
第1問仕訳15題45点
第2問補助簿・勘定記入・伝票など20点
第3問精算表または財務諸表35点

第1問と第3問を足すと80点になります。第2問が0点でも、第1問と第3問で7割を取れば合格ラインに届く計算です。

反対に、第2問を満点にしても第1問と第3問の取りこぼしが大きければ届きません。優先順位は第1問、第3問、第2問の順で固定されます。

(最終確認日:2026-09-16。試験時間・合格基準・受験料は変更される場合があるため、受験前に商工会議所の公式サイトで確認してください)

解く順番の3パターン比較

日商簿記3級 | 60分の使い方

解く順番で第3問に残る時間が変わる

配点35点の第3問をどこに置くかで、取りこぼしの量が変わります

第3問に残る時間取りこぼしのリスク
第1問→第2問→第3問 テキストどおりの順 × 第2問に削られ20分を切りやすい × 35点を途中終了で落としやすい
第1問→第3問→第2問 配点の大きい順 ○ 25分前後を確保しやすい ○ 時間切れが20点の第2問に寄る
第3問→第1問→第2問 集中力の高いうちに ○ 最初に十分な時間を使える △ 仕訳の見直し時間が減りやすい
  • ※目安の配分です。第2問が得意な人は自分の得点実績で判断してください

コツコツ資格

順番を変えるだけで、第3問に残る時間は20分から25分以上に伸びます。独学で試すなら第1問、第3問、第2問の順です。

第1問の仕訳15題は、1題1分を目安に15分で抜けます。考え込む問題ではありません。迷った仕訳は印を付けて飛ばし、第3問に進みます。

第3問を先に片づけると、第2問に使う時間が「残り時間」になります。第2問は最悪捨ててよい大問なので、時間切れのダメージが最も小さい位置に置く形です。

第3問を一番に解く形も選べます。頭が疲れる前に35点へ向かえる反面、仕訳の見直し時間が削られます。過去問で両方試して、合計点が高いほうを本番の型にしてください。

決算整理は出た順に処理

第3問の決算整理事項は、問題文に書かれた順番どおりに処理します。順番を入れ替えると、後から金額を修正する場面が出るためです。

出題される決算整理は、ほぼ決まった顔ぶれです。

  • 現金過不足の処理
  • 当座借越の振り替え
  • 貸倒引当金の設定(差額補充法)
  • 売上原価の算定
  • 固定資産の減価償却
  • 費用と収益の前払い・前受け・未払い・未収
  • 貯蔵品への振り替え
  • 消費税の精算

毎回この中から組み合わせて出ます。第3問が初見の難問に見える人は、決算整理を通しで解いた回数が足りていません。1回ごとの理解ではなく、同じ型を繰り返した回数が精度を作ります。

処理のコツは、下書き用紙に仕訳を書いてから表へ転記することです。頭の中だけで精算表に書き込むと、貸倒引当金の差額補充や売上原価の振り替えで符号を取り違えます。

期中取得の固定資産は月割計算になります。取得月を含めて何ヶ月かを、下書きに数字で書き出してから計算してください。

60分の時間配分の目安

第3問に25分を確保できれば、決算整理8項目を1項目3分で処理しても間に合います。配分の目安は次のとおりです。

順番大問目安時間累計
1第1問(仕訳15題)15分15分
2第3問(精算表・財務諸表)25分40分
3第2問12分52分
4見直しと飛ばした問題8分60分

この配分で崩れるのは、第1問で15分を超えたときです。仕訳で詰まる状態なら、第3問の対策より先に仕訳の反復に戻ってください。第3問の決算整理も中身は仕訳だからです。

ネット試験は画面上で解答し、電卓と配付される下書き用紙を使います。数字の入力やタブの移動に、紙より時間がかかる人もいます。本番前に模擬形式で1回は通し練習をしてください。

統一試験の次回は2026年11月15日(日)の第174回です。ネット試験は随時受験できますが、2026年11月9日(月)から11月18日(水)は施行休止期間にあたります。直前に受けるつもりの人は、この期間を外して予約してください(最終確認日:2026-09-16)。

部分点を拾う解答の作り方

第3問は満点を狙う大問ではありません。35点のうち20点台を安定して取れれば、合格ラインは見えます。

貸借対照表の左右が合わないとき、最後まで原因を探すのは損です。合わない状態でも、正解している行には点が入ります。当期純利益が合わないからと空欄で出すと、積み上げた部分点まで失います。

拾いやすいのは、修正が1回で終わる箇所です。

  • 現金・当座預金・売掛金など、決算整理が1つしか絡まない科目
  • 減価償却費と減価償却累計額
  • 前払費用・未払費用などの経過勘定
  • 貸倒引当金繰入

売上原価と当期純利益は、途中のずれが連鎖して合わなくなる部分です。ここを追いかけて10分使うより、第2問の空欄を埋めるほうが期待値は上です。合わないまま提出する判断が、第3問の得点を押し上げます。

独学でつまずきやすい点

第3問の演習は、独学だと「解説を読んでも腑に落ちない」で止まりがちです。売上原価の算定と貸倒引当金の差額補充は、意味を飛ばして手順だけ覚えると本番で崩れます。

止まりやすい箇所を挙げます。

  • 「仕入/繰越商品」の振り替えが何をしているか説明できない
  • 減価償却の月割計算で、期中取得の月数を数え違える
  • 前払・前受・未払・未収の4つが頭の中で混ざる
  • 精算表の修正記入欄から、損益計算書欄と貸借対照表欄への転記先を取り違える

テキストを読み直しても戻らない論点は、その部分だけ動画講義で聞き直す方法があります。独学のペースが保てている人には不要な出費です。1つの論点で2週間止まっている人だけ検討してください。

オンスク.JPは月額制のオンライン講座で、日商簿記3級講座が含まれます。料金はウケホーダイ・ライトが月額1,078円(税込)です。上位のウケホーダイ・スタンダードは月額1,628円(税込)になります(最終確認日:2026-09-16)。

よくある質問

Q. 第2問は本当に捨ててよいですか

全部を捨てる必要はありません。配点20点のうち、勘定記入や補助簿の選択は取りやすい回もあります。優先順位を最後に置くという意味で、時間が残れば取りにいきます。

Q. 精算表と財務諸表のどちらが出ますか

第3問はどちらの形式も出題範囲です。回によって変わるため、両方を最低3回ずつは解いてください。決算整理の中身は共通で、転記先が違うだけです。

Q. 統一試験とネット試験で第3問の難しさは違いますか

出題形式と配点は同じです。ネット試験は画面入力になるため、金額の打ち間違いに気をつけてください。紙の答案と違い、書きかけの数字を見返せません。

Q. 第3問の対策にどれくらい時間をかけるべきですか

仕訳が固まっている前提で、決算整理の通し演習を10回分が目安です。仕訳が不安定な段階で第3問だけ詰め込んでも、点は伸びません。全体の勉強時間の組み立ては簿記3級の勉強時間は独学で何時間?日商簿記3級の80〜120時間プランにまとめています。

まとめ

第3問で押さえる点は4つです。

  • 解けない原因は実力ではなく、着手時点で時間が残っていないこと
  • 第1問、第3問、第2問の順にして、第3問に25分を確保する
  • 決算整理は問題文に出た順に処理し、下書きへ仕訳を書いてから転記する
  • 貸借が合わなくても、合っている行の部分点を取りにいく

次の過去問演習から順番を変えれば、第3問の途中で60分が終わる状態は減ります。まず1回、第1問15分で切り上げる練習から始めてください。

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参考にした情報

※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。