簿記2級の第2問は捨てる?20点中10点を取る見極めと順番
※本サイトの記事にはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります
※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます
簿記2級の過去問や予想問題で、第2問だけが毎回ちがう形で出てきて手が止まる。連結の表を前に10分悩み、結局ほぼ白紙で終わる。そんな経験が続くと「第2問は捨てたほうが早いのでは」と考えたくなります。
結論から書くと、第2問は丸ごと捨てず、最初の3分で論点を見極めて20点中10点を拾うのが独学者の現実的な線です。第2問を捨てると、残り80点で70点を取る計算になり、ミスが1つも許されなくなります。
この記事では、第2問で出る論点と、論点別に「深追いするか・半分で止めるか」の判断をまとめます。90分の中で解く順番と、統一試験までの練習法も載せました。
第2問で出る論点と配点
第2問は、特定の分野を深く問う大問です。資格スクール各社の分析では、配点は20点とされることが多く、出題は次のような論点から選ばれます。
- 連結会計(連結精算表・連結財務諸表・連結の仕訳)
- 株主資本等変動計算書
- 有価証券の勘定記入
- 固定資産の勘定記入(固定資産台帳の読み取りを含む)
- 商品売買や現金預金など、特定の取引の勘定記入
TACは第2問を「特定分野に関する問題」と位置づけ、応用も含むとしています。クレアールの出題分析でも、第2問は勘定記入・株主資本等変動計算書・連結会計など「バラエティに富んだ出題」とされています。
**第2問が怖いのは、論点の数が多く、どれが出るか読めないからです。**第1問の仕訳や第3問の決算整理のように、毎回同じ型で練習できません。
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 90分 |
| 合格基準 | 70%以上(100点満点で70点以上) |
| 大問の数 | 5題以内(第1〜3問が商業簿記、第4・5問が工業簿記) |
| 統一試験(ペーパー) | 第174回が2026年11月15日(日)、第175回が2027年2月28日(日) |
| ネット試験 | 全国のテストセンターで随時実施 |
統一試験の申込期間は商工会議所ごとに違います。京都商工会議所は第174回の受付を10月13日(火)までとしていました。名古屋商工会議所は2級・3級の統一試験を実施せず、ネット試験か近隣の商工会議所での受験を案内しています。大分商工会議所も第174回の2級・3級はネット試験に移行しました。受験地の商工会議所の要項で、実施の有無と締切を先に確かめてください。
最終確認日:2026-10-14(日本商工会議所・京都/名古屋/大分商工会議所の公開情報)第2問を丸ごと捨てると何が起きるか
第2問を白紙にすると、残りの80点で70点を取る必要があります。得点率にすると約88%で、仕訳1問のミスで合格ラインを割る水準です。
合格点から逆算した目標点の一例を示します。
| 大問 | 配点の目安 | 第2問を捨てた場合 | 第2問で10点拾う場合 |
|---|---|---|---|
| 第1問 | 20点 | 20点 | 16点 |
| 第2問 | 20点 | 0点 | 10点 |
| 第3問 | 20点 | 14点 | 12点 |
| 第4問 | 28点 | 26点 | 22点 |
| 第5問 | 12点 | 12点 | 10点 |
| 合計 | 100点 | 72点 | 70点 |
配点はスクール各社の分析によるもので、回によって変わる可能性があります。目標点は当サイトが置いた一例です。
左の列は、第1問と第5問で満点を取る前提になっています。**第2問で10点拾えば、他の大問で数問落としても70点に届きます。**捨てる判断は、得点の余裕を自分で消す選択です。
最初の3分で決める見極めの手順
第2問は、解き始める前に「どこまで追うか」を決めます。見極めには3分あれば足ります。
手順1:論点と小問の数を確認する
問題文の冒頭と解答欄を見て、論点が何かを確認します。小問が「問1・問2・問3」のように分かれていれば、問1だけで点が取れる構成です。
手順2:解答欄の形で深さを判断する
解答欄の形を見ると、計算量の見当がつきます。
- 仕訳を書く欄:1行ずつ独立して点になりやすい
- 勘定の記入欄:期首残高や日付の欄など、計算なしで書ける箇所がある
- 精算表や財務諸表:最後の合計まで行くと時間がかかる
手順3:深追いか半分かを決める
自信のある論点なら全部を取りにいき、苦手な論点なら半分の10点で止めます。決めたら問題用紙に「全部」「半分」と書いておくと、途中で迷いません。
論点別の判断と拾える点
論点ごとに、部分点の取りやすさと時間のかかり方が違います。有価証券は仕訳を積み上げれば解ける論点です。固定資産台帳の読み取りや商品売買の集計は、計算量が増えやすい論点です。
簿記2級 | 第2問の論点別判断
論点で変わる「深追い」と「半分で止める」
判断の目安です。得意・不得意で入れ替えてください
| 部分点の取りやすさ | 時間のかかり方 | 独学者の目安 | |
|---|---|---|---|
| 有価証券の勘定記入 売買・利息・評価替え | ○ 仕訳ごとに点になりやすい | ○ 型どおりなら短め | ○ 全部を取りにいく |
| 株主資本等変動計算書 配当・準備金の積立 | ○ 当期首残高の欄は写すだけ | △ 準備金の計算で止まりやすい | △ 準備金の計算が固まれば全部 |
| 連結会計 精算表・財務諸表 | △ 相殺消去の仕訳は点になる | × 最後の合計まで行くと長い | △ 半分の10点で止める |
| 固定資産・商品売買の勘定記入 台帳の読み取りを含む | △ 日付と相手科目で拾える | × 計算量が多い回がある | △ 書ける欄だけ埋める |
- ※各論点の難しさは回によって変わります。上の目安は論点の性質から当サイトが整理したものです。
コツコツ資格
有価証券は全部を取りにいく
有価証券の勘定記入は、取得・売却・利息・期末の評価替えを1つずつ仕訳すれば解けます。満期保有目的債券の償却原価法や、端数利息の月割りで迷わなければ、高い得点を狙える論点です。
株主資本等変動計算書は写せる欄から
株主資本等変動計算書は、当期首残高の行を試算表や問題文から写すだけで取れる欄があります。最初にその行を埋めてから、配当と準備金の積立の計算に入ります。
準備金は、配当額の10分の1を積み立てるのが基本です。積み立ては、資本準備金と利益準備金の合計が資本金の4分の1に達するまで続けます。この計算だけで止まる人は多いので、ここだけ反復しておくと得点が安定します。
連結会計は相殺消去の仕訳までで止める
連結会計は、精算表の最後の合計まで合わせようとすると時間が足りません。部分点の土台になるのは次の3つの仕訳です。
- 投資と資本の相殺消去
- のれんの償却
- 非支配株主に帰属する当期純利益の振り替え
3つの仕訳が書ければ、精算表の一部の欄は埋まります。
連結が苦手な人は、捨てる範囲を先に決めておいてください。判断の目安は簿記2級の連結会計が苦手な人へ|独学での攻略法と捨てる判断にまとめています。
勘定記入は日付と相手科目を先に書く
固定資産や商品売買の勘定記入では、日付・相手科目・金額が別々の欄になっている問題が多く見られます。計算で詰まったら、金額は空けたまま日付と科目を先に埋めます。
90分の中で第2問を解く順番
第2問は、5つの大問の最後に回すのが独学者に合う順番です。初見の形で時間を溶かす危険が一番大きく、最後なら詰まっても他の点は残ります。
| 順番 | 大問 | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 1 | 第1問(仕訳) | 15分 |
| 2 | 第4問(工業簿記) | 18分 |
| 3 | 第5問(工業簿記) | 10分 |
| 4 | 第3問(決算の総合問題) | 27分 |
| 5 | 第2問(個別論点) | 15分 |
| 6 | 見直し | 5分 |
第2問に15分しか残らないのは、半分の10点を拾う前提だからです。得意な論点が出た回は、見直しの5分を第2問に回してもかまいません。
第3問の時間の使い方は、簿記2級の第3問が解けない|12点を取る処理順と時間配分で詳しくまとめています。
統一試験までの4週間の練習法
10月14日から11月15日の統一試験まで、残りは約4週間です。第2問の練習は、論点を広く浅く回して「白紙の論点をなくす」ことを目標にします。
| 時期 | やること | 1日の目安 |
|---|---|---|
| 1週目 | 有価証券と株主資本等変動計算書の基本問題を各5題 | 45分 |
| 2週目 | 連結の相殺消去の仕訳だけを20題 | 45分 |
| 3週目 | 第2問を15分で切って解く練習を毎日1題 | 30分 |
| 4週目 | 90分通しで週3回、残りの日は間違えた論点の解き直し | 90分 |
1週目と2週目は仕訳の型だけ
第2問で白紙になる原因は、論点の仕訳そのものを思い出せないことがほとんどです。総合問題を解く前に、仕訳を1題1分で書ける状態にします。
3週目からは15分で手を止める
15分で区切る練習をすると、本番で「ここで止める」判断が速くなります。時間を切らずに最後まで解く練習は、本番の時間切れをそのまま再現します。
平日に時間が取れない人
平日に45分取れない人は、仕訳の型の練習を通勤時間に回します。15分で切る演習は下書きを広げる必要があるので、週末にまとめて3題解く形でも回ります。
全体の勉強時間の組み立ては、日商簿記2級は独学で受かる?勉強時間250〜350時間と4〜6ヶ月の計画にまとめています。
第2問の対策で人を選ぶ点
第2問の対策は、論点の数が多いぶん、テキストを読むだけでは手が動きません。連結や株主資本等変動計算書は、取引の流れを図で追えないと理解が進みにくい論点です。
独学で解説を読んでも流れがつかめない人は、講義動画で処理の順番を見られる教材を足すと、苦手な論点だけを短時間で補えます。
広告 / PRネット試験を選ぶ場合も、第2問の見極め方は同じです。下書きは配られる計算用紙に書き、解答は画面に入力します。当日の流れは簿記2級ネット試験(CBT)当日の流れと注意点|独学対策を参照してください。
よくある質問
Q. 第2問が一番苦手です。白紙で出しても受かりますか
計算上は可能ですが、残り80点で70点が必要になり、ミスの余地がほぼなくなります。白紙にするより、当期首残高の行や日付の欄など、計算なしで書ける欄だけでも埋めてください。
Q. 第2問で連結が出たら、どこまで解けばいいですか
投資と資本の相殺消去、のれんの償却、非支配株主に帰属する当期純利益の3つの仕訳までが目安です。精算表の最後の合計は、時間が残った場合だけ取りにいきます。
Q. 第2問は最初に解いたほうがいいですか
得意な論点が出た回は、最初に解いて勢いをつける方法もあります。ただし初見の形だった場合は、すぐに後回しにする前提で手をつけてください。
Q. どの論点から練習すればいいですか
部分点を取りやすい有価証券と、写せる欄がある株主資本等変動計算書から始めるのが近道です。連結は仕訳の型を固めてから精算表に進みます。
Q. 11月の統一試験に間に合わない気がします
統一試験の次は2027年2月28日(日)の第175回で、ネット試験なら随時受験できます。ただし第175回を実施しない商工会議所もあるので、受験地の要項を確認してください。
まとめ
簿記2級の第2問で押さえる点は5つです。
- 第2問を捨てると、残り80点で70点が必要になる
- 最初の3分で論点と解答欄の形を見て「全部」か「半分」かを決める
- 有価証券は全部を取りにいき、連結は相殺消去の仕訳までで止める
- 解く順番は最後にして、15分で10点を拾う
- 残り4週間は論点の仕訳の型を広く回し、白紙の論点をなくす
次の演習では、第2問を15分で切り、解答用紙の上に「全部」「半分」のどちらを選んだか書いてから解いてみてください。判断の速さが、時間切れを防ぐ一番の練習になります。
あわせて読みたい
参考にした情報
- 商工会議所の検定試験|日商簿記2級 試験概要
- 京都商工会議所|2026年度 日商簿記検定試験(統一試験)実施要項
- 名古屋商工会議所|2026年度 簿記検定試験 統一試験要項
- クレアール|日商簿記2級 第2問の出題傾向(第151回向けの分析)
※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。