FP3級の不動産が苦手|覚えられない数字を4つに分ける順番
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FP3級の不動産が苦手|覚えられない数字を4つに分ける順番

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FP3級のテキストを進めてきたのに、不動産の章で手が止まった。借地権の年数や税率、価格の基準日が多く、過去問を解くたびに数字が入れ替わってしまう。この記事は、そんな働きながら独学中の方に向けて書いています。

結論を先に書きます。不動産は「登記と価格→税金→法令→賃貸と活用」の4つに分け、この順に覚えると数字が混ざりにくくなります。 3級の学科は基本の数字と仕組みを問う問題が中心です。開発許可の細かい面積や証券化の仕組みは後回しにしても、合格ラインの6割に届きます。

本記事は独学の進め方を解説するもので、合格を保証するものではありません。税の数字や試験制度は変わることがあるため、受検前に日本FP協会・きんざい・国税庁の公式サイトでご確認ください。

覚えられない原因は数字の置き場所

不動産で止まる一番の原因は、似た数字が別々の法律と税金に散らばっていることです。3級の不動産は、登記・借地借家法・建築基準法・都市計画法・宅建業法・税法にまたがります。

不動産分野の暗記に悩む人

テキストを章の順に読むと、法律が変わるたびに新しい数字が出てきます。たとえば「30年」は普通借地権の存続期間で、「5年」は売ったときの税金の分かれ目です。「1月1日」は公示価格の基準日でもあり、固定資産税を払う人を決める日でもあります。

数字を単語帳で丸暗記すると、問題文を読んだときにどの数字を使うかで迷います。 先に「どの場面の数字か」を決める仕組みを作るほうが、覚える量は同じでも点につながります。

FP3級での位置と目標点

日本FP協会の試験要綱によると、3級の学科はCBT方式で60問・90分、36点以上が合格です。実技は20問・60分で、100点満点の60点以上が合格です。受検手数料は学科・実技それぞれ4,000円、同時に受けると8,000円です(最終確認日:2026-10-18)。

2026年6月から2027年3月までの3級CBTは、法令基準日が2026年4月1日です。試験はこの日時点で施行されている法令で出題されます。

不動産は学科の6分野のひとつで、実技でも出ます。日本FP協会が公開している2025年5月の3級実技(資産設計提案業務)では、次の2問が不動産でした。

  • 建築面積の上限を出すための敷地面積を求める問題
  • 土地の登記記録の表題部・甲区・乙区に入る内容を選ぶ問題

不動産を丸ごと捨てるのはおすすめしません。 売ったときの税金はタックスプランニングと、土地の価格は相続・事業承継の路線価とつながっています。目標は不動産の問題の6割前後です。

4つに分けて覚える順番

最初に章全体を4つに仕分けます。日本FP協会の3級の出題範囲(不動産の見方・取引・法令上の規制・税金・賃貸・有効活用・証券化など)を当てはめると、次のとおりです。

内容を4つの箱に分けて整理する場面
順番パート3級で覚える中心
1登記と価格登記記録の3つの区分・4つの公的な価格
2税金買うとき・持っている間・売るときの税金
3法令借地借家法・建築基準法・宅建業法の数字
4賃貸と活用利回りの計算・有効活用の方式の名前

税金を法令より先に置くのは、税金の数字が「場面」で整理しやすいためです。法令は数字が最も多いので、最後に表でまとめて覚えます。

順番1 登記と価格

登記は、登記記録が3つの区分でできていることから押さえます。

  • 表題部:土地や建物の所在・面積など、物の状況
  • 権利部(甲区):所有権に関すること
  • 権利部(乙区):抵当権など、所有権以外の権利に関すること

「甲区は持ち主、乙区は借金の担保」と覚えると、実技の空欄問題で迷いません。 もう1つ覚えるのは、日本の登記には公信力がないことです。登記を信じて買っても、本当の持ち主が別にいれば権利を取得できない場合があります。

価格は、4つの公的な価格を「誰が出すか」「いつ時点か」で並べます。

価格出す機関基準日水準の目安
公示価格国土交通省(土地鑑定委員会)毎年1月1日基準になる価格
基準地標準価格都道府県毎年7月1日公示価格とほぼ同じ
相続税路線価国税庁毎年1月1日公示価格の8割程度
固定資産税評価額市町村1月1日(3年ごとに評価替え)公示価格の7割程度

ひっかけで多いのは基準地標準価格です。4つのうち基準日が7月1日なのは基準地標準価格だけなので、「7月は都道府県」とセットで覚えます。

順番2 税金は買う・持つ・売るの順

不動産の税金は、「買うとき」「持っている間」「売るとき」の3つの場面に分けます。場面を決めてから税目を思い出すと、税率と納める先が混ざりません。

場面税金納める先3級で覚える数字
買うとき不動産取得税都道府県本則4%、土地と住宅は3%(特例)
買うとき登録免許税国登記のときにかかる
持っている間固定資産税市町村標準税率1.4%・1月1日の所有者が払う
持っている間都市計画税市町村制限税率0.3%
売るとき所得税・住民税(譲渡所得)国・自治体所有期間5年で長期と短期に分かれる

2022年9月の3級実技でも、取得・保有の税金の課税主体(どこが課税するか)を空欄で問う問題が出ています。表の「納める先」の列は、そのまま点になる知識です。

不動産取得税の3%と、宅地の課税標準を2分の1にする特例は、2027年3月31日までの取得が対象です(東京都主税局の案内で確認・最終確認日:2026-10-18)。期限の日付まで覚える必要はなく、「本則4%・特例3%」を言えれば足ります。

固定資産税の住宅用地の特例は、面積で2つに分かれます。

  • 200㎡以下の部分:課税標準が6分の1
  • 200㎡を超える部分:課税標準が3分の1

売るときの税金は、国税庁のタックスアンサーで次のように定められています。

  • 長期譲渡所得:売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超える。所得税15%・住民税5%
  • 短期譲渡所得:5年以下。所得税30%・住民税9%
  • 2037年までは、所得税額に2.1%の復興特別所得税が加わる(長期は合計20.315%、短期は39.63%)

所有期間は、売った日ではなく「売った年の1月1日」で数えます。 3級の○×問題で最も多いひっかけです。

マイホームを売ったときの特例は、次の2つを比べて覚えます。

  • 3,000万円の特別控除:所有期間の長さを問わない
  • 軽減税率の特例:売った年の1月1日時点で所有期間10年超が条件。6,000万円以下の部分は所得税10%に下がる

国税庁によると、2つの特例は重ねて使えます。「控除は期間なし、軽減税率は10年超」と1行で言えれば、特例の問題は取りやすくなります。

順番3 法令は3つの法律に絞る

法令は数字が最も多く、苦手な人が止まりやすいパートです。3級では、借地借家法・建築基準法・宅建業法の3つを先に固めます。

借地権は、存続期間と契約の方式をセットで覚えます。

借地権存続期間契約の方式
普通借地権30年以上定めなし(更新あり)
一般定期借地権50年以上書面(電磁的記録も可)
事業用定期借地権等10年以上50年未満公正証書に限る
建物譲渡特約付借地権30年以上定めなし

止まりやすいのは「公正証書に限る」のは事業用だけという点です。「事業は公証役場」と覚えると区別できます。

借家は、普通借家と定期借家の2つです。普通借家で期間を1年未満にすると、期間の定めがない契約とみなされます。定期借家は書面(電磁的記録も可)で結び、1年未満の期間でも有効です。

建築基準法は、接道義務と2つの割合に絞ります。

  • 接道義務:建物の敷地は、幅4m以上の道路に2m以上接する必要がある
  • 建蔽率:建築面積÷敷地面積(敷地のうち建物が覆う広さの割合)
  • 容積率:延べ面積÷敷地面積(各階の床面積の合計の割合)

宅建業法は、媒介契約の3種類と手付の扱いが中心です。

  • 専任媒介契約:有効期間は3か月以内。依頼者への報告は2週間に1回以上
  • 専属専任媒介契約:有効期間は3か月以内。報告は1週間に1回以上
  • 手付:相手が契約の履行に着手するまでは、買主は手付を放棄し、売主は倍額を現実に差し出して解除できる

区分所有法は、2026年4月1日に改正法が施行されました。3級CBTの法令基準日も同じ日なので、受検期間に対応した年度版テキストで数字を確認します。改正後の決議要件は宅建の区分所有法の記事に表でまとめています。

順番4 賃貸と活用

最後のパートは、利回りの計算だけ式で覚えます。

  • 表面利回り=年間の賃料収入÷投資額×100
  • 実質利回り(NOI利回り)=(年間の賃料収入-諸経費)÷投資額×100

問題文に経費が書かれていれば、実質利回りを求める問題です。電卓を使う前に「経費を引くかどうか」を決めます。

有効活用の方式は、「土地を手放すか」「建築資金を誰が出すか」の2点で区別します。等価交換方式は、土地の一部を開発業者に渡す代わりに、建物の一部を受け取る方式です。定期借地権方式は、土地を貸すだけで建築資金を負担しません。

3級で後回しにしていい範囲

独学の時間が限られている人は、次の論点を後回しにして構いません。どれも2級で深く問われる範囲で、3級では名前と大まかな意味が分かれば足ります。

  • 都市計画法の開発許可の面積(区域ごとの細かい数字)
  • 容積率の前面道路による制限(幅12m未満の道路で掛ける割合)
  • 不動産の証券化の仕組み(J-REITの名前を知っていれば足りる)
  • 区分所有法の決議要件の細部(建替え決議の5分の4を優先)
  • 不動産取得税の特例の期限日や、免税点の金額

後回しにする論点を決めると、残りの数字が頭に入る余地が生まれます。 過去問で後回しにした論点が出ても、その1問は落としてよいと割り切ります。

実技の建蔽率は手順で解く

実技で出る建蔽率と容積率の問題は、手順を固定すれば計算は掛け算1回です。

  1. 敷地に接する道路の幅を確認する
  2. 幅4m未満の道路(2項道路)なら、道路の中心線から2m下がった線を道路との境界とする
  3. 下がった部分(セットバック部分)を敷地面積から引く
  4. 残った敷地面積に、建蔽率または容積率を掛ける

敷地面積を求める問題では、2項道路に接しているかどうかが分かれ目になります。セットバック部分は敷地面積に入らないという1点を覚えると、この型の問題で迷わなくなります。

道路の向かい側が川やがけの場合は、向かい側の線から4m下がった線が境界になります。3級では、中心線から2mの型を先に固めてください。

働きながら2週間で立て直す計画

平日30分・休日1時間半を想定した、不動産だけを立て直す2週間の目安です。理解の速さには個人差があるため、進まない日は次の日に回してください。

期間やること
1〜3日目順番1。登記記録の3区分と4つの価格の表を白紙に書く
4〜7日目順番2。税金の表を「場面・税金・納める先」の3列で再現する。譲渡の5年と10年
8〜11日目順番3。借地権の表、接道義務、媒介契約の3種類
12日目順番4と実技の敷地面積の計算。セットバックの問題を3問解く
13〜14日目不動産の過去問を通しで解き、間違えた問題を4つのどこかに振り分ける

過去問は日本FP協会のサイトで公開されている問題のほか、無料の過去問サイトでも分野別に解けます。使い方はFP3級は過去問だけで受かるかの記事で詳しく書いています。

古い回の過去問は、税の特例や区分所有法が改正前の扱いで書かれている場合があります。数字が合わないときは、受検期間に対応した年度版テキストを優先してください。

独学で止まったときの選択肢

表を作っても登記や建蔽率の図が頭に描けない場合は、講義の動画で一度説明を聞くほうが早いことがあります。セットバックのように図で考える論点は、文字だけのテキストで止まりやすいためです。

オンスク.JPは、FP3級・FP2級の講座を月額制で見られるオンライン資格講座です(2026-09-17に公式サイトの講座一覧でFP2級・3級の提供を確認)。不動産の章だけ動画で確認したい人は、必要な期間だけ使う形にできます。一方で、テキストと過去問で正答率が上がっている人には不要な出費です。

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よくある質問

不動産を全部捨てても受かる?

学科は6分野の合計で36点を取れば合格なので、計算上は不可能ではありません。ただし、ほかの5分野で高い正答率が必要になり、実技でも登記や敷地面積の問題が出ます。登記と価格、税金の2つだけでも押さえるほうが安全です。

宅建の知識がないと不利?

不利にはなりません。3級の不動産は、宅建ほど細かい条文までは問われません。宅建のテキストに手を広げるより、3級テキストの表を白紙に再現できるようにするほうが点につながります。

語呂合わせは使ったほうがいい?

基準日のように数字が1つだけ問われる論点には使えます。借地権のように「期間」と「契約の方式」をセットで問われる論点は、語呂合わせだけでは選択肢の違いに気づけません。表で覚えて、語呂合わせは補助にします。

タックスプランニングも苦手。どちらから手を付ける?

先にタックスプランニングの所得税の流れを押さえると、売るときの譲渡所得が楽になります。所得税の覚え方はFP3級のタックスプランニングの記事にまとめています。

まとめ

  • 不動産は「登記と価格→税金→法令→賃貸と活用」の順に覚える
  • 問題を読んだら、最初にどの場面の数字かを決める
  • 税金は買う・持つ・売るの3場面で、納める先と一緒に覚える
  • 譲渡の長期・短期は「売った年の1月1日」で5年を数える
  • 実技の敷地面積は、セットバック部分を引いてから割合を掛ける

不動産の章で止まっても、残りは4つに仕分けるだけです。今日は4つの価格の表を白紙に書き、基準日を言えるか試すところから始めてみてください。

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※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。