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FP3級のタックスプランニングが苦手|所得税を4段階で覚える順番

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FP3級のテキストを進めてきて、タックスプランニングの章で急に手が止まった。所得の種類や控除の名前が多すぎて、読んでも次の日には混ざっている。この記事は、そんな会社員の方に向けて書いています。

結論を先に書きます。タックスプランニングは、所得税の計算の流れどおりに4段階で覚えると混ざりにくくなります。 順番は「所得の区分→損益通算→所得控除→税額控除と確定申告」です。3級は細かい例外より原則を問う問題が中心なので、この4段階の原則を言えれば学科の6割ラインには十分届きます。

本記事は独学の進め方を解説するもので、合格を保証するものではありません。税の数字や試験制度は変わることがあるため、受検前に日本FP協会・きんざい・国税庁の公式サイトでご確認ください。

覚えられない原因はテキストの順番

タックスプランニングが覚えられない一番の原因は、用語を出てきた順に暗記しようとすることです。テキストは制度の説明を章ごとに並べるため、所得税の計算のどこで使う知識なのかが見えにくくなります。

所得税の計算は、次の順番で進みます。

  1. 収入を10種類の所得に分け、それぞれの所得金額を出す
  2. 赤字の所得があれば、ほかの黒字と相殺する(損益通算)
  3. 合計した所得から所得控除を引き、税率をかける
  4. 出た税額から税額控除を引き、確定申告か年末調整で精算する

用語を覚えるときは、「この用語は1〜4のどこで使うか」を毎回言ってから覚えます。 医療費控除なら3、住宅ローン控除なら4です。置き場所が決まった用語は、名前が似ていても混ざりません。

FP3級での位置と目標点

FP3級の学科は60問・60点満点で、36点以上が合格です。実技はFP協会の資産設計提案業務の場合、100点満点で60点以上が合格です(日本FP協会の試験要綱・最終確認日:2026-10-17)。

学科はライフプランニング・リスク管理・金融資産運用・タックスプランニング・不動産・相続の6分野から出ます。タックスプランニングが苦手でも、ほかの5分野でカバーできる仕組みです。ただし、タックスプランニングを丸ごと捨てるのはおすすめしません。 理由は2つあります。

  • 給与所得や退職所得の考え方は、ライフプランニングや相続の問題にも顔を出す
  • 3級の税の問題は○×形式や三択で原則を問う形が多く、4段階の原則だけで正解できる問題が多い

目安としては、タックスプランニングの問題の半分強を取れれば十分です。満点を狙わず、原則の問題を落とさないことを目標にします。

4段階で覚える順番

ここからが本題です。各段階で、3級で最低限おさえる範囲だけに絞っています。

段階1 10種類の所得の区分

最初に覚えるのは、所得の10種類の名前です。利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑の10種類があります。

3級で計算まで求められやすいのは、次の3つです。

所得所得金額の出し方
給与所得給与の収入金額-給与所得控除額
退職所得(退職金-退職所得控除額)×2分の1
一時所得収入-支出-特別控除(最高50万円)

覚え方のコツは、自分の給与明細や源泉徴収票を横に置くことです。源泉徴収票には「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」が並んでいます。給与所得の式が、実物の上でそのまま確かめられます。

一時所得は、ほかの所得と合計するときにさらに2分の1にします。「一時所得の金額」と「合計に入れる金額」は別物です。3級でもこの違いを問う選択肢が出るので、2つの金額を分けてノートに書きます。

退職所得の計算は、すでにFP3級の計算問題の記事で型として整理しています。式を覚えたら、そちらの例題で1回手を動かしてください。

段階2 損益通算の4つの所得

損益通算できる赤字は、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つだけです。頭文字を並べた「富士山上(ふ・じ・さん・じょう)」は、受検者の間でよく使われる覚え方です。

3級では、まずこの4つを言えれば足ります。例外は、出題されやすい2つだけ追加で覚えます。

  • 不動産所得の赤字のうち、土地を買うための借入金の利子の部分は通算できない
  • ゴルフ会員権や別荘など、生活に通常必要でない資産の譲渡の赤字は通算できない

給与所得や雑所得の赤字は損益通算できません。「副業の赤字で給与の税金を減らせる」という選択肢は、副業が雑所得なら×です。

段階3 所得控除の2つの箱

所得控除は十数種類あり、ここで覚えられなくなる人が一番多い段階です。名前を一列に並べず、2つの箱に分けて覚えます。

箱中身主な控除
物的控除お金を払ったから引ける社会保険料控除・生命保険料控除・地震保険料控除・医療費控除・寄附金控除・小規模企業共済等掛金控除
人的控除人の状況に応じて引ける基礎控除・配偶者控除・扶養控除・障害者控除・ひとり親控除・勤労学生控除

物的控除で計算まで問われやすいのは医療費控除です。支払った医療費から保険金などで補てんされた分を引き、さらに10万円を引きます。総所得金額等が200万円未満の人は、10万円の代わりに総所得金額等の5%を引きます。上限は200万円です。

社会保険料控除は、払った全額が控除の対象です。生命保険料控除や地震保険料控除には上限があります。「全額引ける控除」と「上限がある控除」を分けるだけで、○×問題のひっかけをかなり見抜けます。小規模企業共済等掛金控除(iDeCoの掛金もここ)も全額が対象です。

人的控除は、配偶者や扶養親族の所得要件の数字が問われます。この数字は2025年からの税制改正で動いています。古いテキストの数字で覚えないよう、次の章で扱いを整理します。

段階4 税額控除と確定申告

最後は、計算した税額から直接引く税額控除と、確定申告です。3級で押さえる税額控除は、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)と配当控除の2つです。

住宅ローン控除は、名前に「控除」が付いても所得控除ではなく税額控除です。 段階3の箱に入れないことが、ここでの一番のポイントです。所得控除は税率をかける前に引くもの、税額控除は税額から引くものと、引く場所で区別します。

確定申告は、3級では次の4点を覚えれば足ります。

  • 申告の期間は、原則として翌年2月16日から3月15日まで
  • 給与の収入金額が2,000万円を超える会社員は確定申告が必要
  • 給与所得と退職所得以外の所得の合計が20万円を超える会社員は確定申告が必要
  • 青色申告特別控除は最高65万円(電子申告などの要件あり)で、要件により55万円・10万円になる

医療費控除や、初年度の住宅ローン控除を受ける会社員も、年末調整では処理できないので確定申告をします。

FP3級 | タックスプランニングの覚える順番

4段階ごとの覚える量と後回しの可否

苦手な人は上から順に固めると混ざりにくくなります

覚える量計算の有無後回しにできるか
段階1 所得の区分 10種類と3つの式 △ 10種類の名前 △ 給与・退職・一時 × 最初に固める
段階2 損益通算 4つと例外2つ ○ 4つだけ ○ ほぼなし × 原則は必須
段階3 所得控除 2つの箱で整理 × 十数種類 △ 医療費控除 △ 細かい数字は後
段階4 税額控除と申告 住宅ローン控除と申告要件 ○ 2つと4点 ○ ほぼなし △ 細かい要件は後
  • ※優先度は合格ライン6割を前提にした学習順の目安です
  • ※税の数字は受検する期間の法令基準日に合ったテキストで確認してください

コツコツ資格

2026年6月以降のCBTの数字

2026年6月から2027年5月に受けるCBTは、法令基準日が2026年4月1日です(日本FP協会の試験日程・最終確認日:2026-10-17)。今から受ける人は、この基準日に合ったテキストの数字で覚えます。

公式の試験要綱では、法令基準日の時点で施行されている法令が出題の基準になります。令和7年度の税制改正は原則として2025年12月1日に施行されたため、今のCBTでは令和7年度改正後の数字が基準になります。主な変更点は次のとおりです(国税庁の公表内容より)。

  • 基礎控除の本則が58万円になり、合計所得金額に応じた加算が設けられた
  • 給与所得控除の最低保障額が65万円に引き上げられた
  • 扶養親族などの所得要件が48万円以下から58万円以下になった

一方で、令和8年度改正による基礎控除のさらなる引き上げは、原則として2026年12月1日の施行とされています。2026年4月1日の時点では施行されていないため、ニュースで見る新しい金額とテキストの数字が違っても、慌てる必要はありません。

中古のテキストや古い過去問の解説で「基礎控除48万円」と出てきたら、今の試験には使えない数字です。 苦手な段階では細かい加算の段階まで覚えず、テキストの扱いに合わせてください。

独学で止まりやすい3つの点

独学の会社員が止まりやすいのは、制度の名前ではなく「似た言葉の区別」です。次の3つは、テキストを読んだだけでは区別がつきにくい部分です。

  • 所得と収入の違い:収入は受け取った金額、所得は収入から経費や控除を引いた金額です。問題文の「収入金額」と「所得金額」を読み飛ばすと、正しい知識でも間違えます
  • 総合課税と分離課税:給与所得や事業所得はほかの所得と合計する総合課税です。退職所得や土地・株式の譲渡所得は、ほかと分けて計算する分離課税です
  • 源泉徴収と年末調整:毎月の給与から天引きされるのが源泉徴収、年末に1年分を精算するのが年末調整です。確定申告は年末調整で済まない人がするものです

3つとも、問題文の一語で正解が変わるタイプです。過去問で間違えたら、どの言葉を読み違えたかを1行メモに残します。

働きながら2週間で立て直す計画

平日30分・休日1時間半を想定した、タックスプランニングだけを立て直す2週間の目安です。

期間やること
1〜3日目段階1。10種類の所得の名前と、給与・退職・一時の3つの式。源泉徴収票で給与所得を確かめる
4〜5日目段階2。損益通算の4つと例外2つ。過去問の損益通算だけを解く
6〜9日目段階3。物的控除と人的控除の箱分け。医療費控除の計算を3問解く
10〜11日目段階4。住宅ローン控除・配当控除と確定申告の4点
12〜14日目タックスプランニングの過去問を通しで解き、間違えた問題を4段階のどこかに振り分ける

過去問は日本FP協会のサイトで公開されている問題のほか、無料の過去問サイトでも分野別に解けます。過去問の使い方はFP3級は過去問だけで受かるかの記事で詳しく書いています。12〜14日目に間違えた問題が段階3に集中していたら、段階3の表だけをもう1周します。 全部を最初からやり直す必要はありません。

独学で止まったときの選択肢

テキストを読んでも所得の計算の流れが頭に描けない場合は、講義の動画で手順を見るほうが早いことがあります。税の計算は、文字で読むより手順を見たほうが理解しやすい分野です。

オンスク.JPは、FP3級・FP2級の講座を月額制で見られるオンライン資格講座です(2026-09-17に公式サイトの講座一覧でFP2級・3級の提供を確認)。タックスプランニングだけ動画で確認したい人は、必要な期間だけ使う形にできます。一方で、テキスト1冊で進められている人や、通勤中に紙で読むほうが合う人には不要です。

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よくある質問

タックスプランニングを全部捨てても受かる?

学科は6分野の合計で36点を取れば合格なので、計算上は不可能ではありません。ただし、ほかの5分野で高い正答率が必要になり、実技でも税の知識を使う問題が出ます。4段階の原則だけでも押さえるほうが安全です。

所得控除の金額は全部覚える必要がある?

全部は必要ありません。3級では、医療費控除の計算方法と、社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除が全額対象である点を優先します。生命保険料控除などの細かい上限額は、過去問で問われた分だけ覚えれば足ります。

ニュースの税制改正とテキストの数字が違う

受検する期間の法令基準日の時点で施行されていない改正は、試験の基準になりません。2026年6月〜2027年5月のCBTは2026年4月1日が基準です。テキストが受検期間に対応した年度版かどうかを、表紙や「はじめに」で確認してください。

FP2級でもタックスプランニングは出る?

出ます。FP2級では所得の計算や控除の要件がより細かく問われます。3級で4段階の流れを作っておくと、2級ではその上に例外を足すだけで済みます。2級の範囲はFP2級のタックスプランニングの記事で整理しています。

まとめ

  • タックスプランニングは「所得の区分→損益通算→所得控除→税額控除と申告」の4段階で覚える
  • 用語は「4段階のどこで使うか」を言ってから覚えると混ざらない
  • 所得控除は物的控除と人的控除の2つの箱に分け、住宅ローン控除は税額控除の箱に入れる
  • 2026年6月以降のCBTは2026年4月1日の法令が基準。古い数字の教材は使わない
  • 苦手でも丸ごと捨てず、原則の問題を落とさないことを目標にする

税の章で止まっても、合格が遠のいたわけではありません。今日は段階1の10種類の名前を書き出すところから始めてみてください。

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参考にした情報

※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。