ITパスポートから基本情報は何時間?持っている人の勉強時間
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「ITパスポートには受かった。基本情報技術者(FE)なら、あと何時間勉強すればいいのか」。合格した直後に多くの人が調べるのが、この問いです。ところが検索で出てくる勉強時間は「未経験から200時間」のような数字ばかりです。ITパスポートを持っている人向けの数字は、なかなか見つかりません。
2026年の今は、もう1つ事情があります。IPAは、CBT方式のFE試験を2026年12月28日以降に休止する予定と告知しています。今日(9月25日)から数えると、受けられる期間は残り約13週間です。
この記事でわかることは次の3点です。
- ITパスポートの知識がFEのどこで使えて、どこで使えないか
- 持っている人の勉強時間の目安(科目A・科目B別)
- 12月27日までに受ける13週間プランと、年明けの新制度を待つ判断基準
本記事は独学の進め方を解説するもので、合格を保証するものではありません。試験制度・日程は変わることがあるため、受験前に必ずIPA公式でご確認ください。
結論は科目Bで決まる勉強時間
ITパスポート合格者がFEに使う時間は、科目Aより科目Bで大きく変わります。科目Aの範囲はITパスポートと同じ3分野(テクノロジ・マネジメント・ストラテジ)です。ただし問われる深さが一段上がります。科目Bは擬似言語のプログラムを読む問題が中心です。ITパスポートにはほぼ出てこない力なので、ここは新しく身につける必要があります。
一般に、FEの勉強時間はIT未経験から200時間前後とされることが多いです。ITパスポートを持っている人の場合、本記事では次の幅を目安にします。
| 自分の状態 | 科目Aの目安 | 科目Bの目安 | 合計の目安 |
|---|---|---|---|
| ITパスポート合格・プログラミング経験なし | 40〜60時間 | 80〜120時間 | 120〜180時間 |
| ITパスポート合格・少しコードを書いたことがある | 40〜60時間 | 40〜70時間 | 80〜130時間 |
| ITパスポート合格から1年以上たって忘れている | 60〜80時間 | 上の2行と同じ | 上の2行に20時間ほど上乗せ |
この表は、一般に言われる「未経験200時間」から、ITパスポートで学んだ分を差し引いて組んだ目安です。公式の数字ではありません。プログラミング経験の有無で、合計がほぼ倍違うと考えておくと、計画のずれが小さくなります。
FEはITパスポートと何が違うか
違いは「範囲」より「深さ」と「合格基準」にあります。IPA公式の試験概要で、形式を並べます(最終確認日:2026-09-25)。
| 項目 | ITパスポート | 基本情報技術者(FE) |
|---|---|---|
| 試験時間 | 120分 | 科目A 90分/科目B 100分 |
| 出題数 | 100問 | 科目A 60問/科目B 20問 |
| 合格基準 | 総合評価点600点以上(1,000点満点)+分野別の基準あり | 科目A・科目Bそれぞれ600点以上(1,000点満点) |
| 受験手数料 | 7,500円(税込) | 7,500円(税込) |
FEは科目Aと科目Bの両方で600点以上が要ります。科目Aで高得点を取っても、科目Bが届かなければ不合格です。ITパスポートのように総合点で補う発想は通用しません。
合格率はIPAの統計で公表されていて、近年は40%前後で推移しています。ITパスポートより低い水準です。最新の数字はIPAの統計ページで確認してください。
科目Aで使える知識と使えない知識
科目AはITパスポートの知識がそのまま土台になります。ただ、同じ用語でも問い方が変わります。たとえばITパスポートでは「RAIDとは何か」が問われるのに対し、FEでは「RAID5で使える容量はいくつか」のように計算や仕組みの理解まで求められます。
ITパスポートより一段深く問われるのは、主に次の分野です。
- 2進数・16進数などの基数変換と論理演算
- CPU・メモリ・キャッシュの性能計算
- データベースの正規化とSQL
- ネットワーク(IPアドレス・サブネットマスク)
ITパスポートで計算問題を捨てて合格した人は、FEの科目Aでは同じ手が使えません。基数変換の復習から始めると遠回りに見えて近道です。基数変換の基本はITパスポートの計算問題は捨ててOK?2進数と頻出9パターンで扱っています。
科目Bは新しく覚える分野
科目Bの20問は、「アルゴリズムとプログラミング」と「情報セキュリティ」の2分野で構成されます。IPAが公開しているサンプル問題の説明では、アルゴリズムとプログラミングが約8割、情報セキュリティが約2割を想定しています。
情報セキュリティは、ITパスポートの知識が生きる分野です。一方で擬似言語の問題は、変数・配列・繰り返しの動きを紙の上で追う練習が必要です。擬似言語は読めるようになるまでが一番時間がかかるので、13週間のうち半分近くを科目Bに回します。
12月27日までの13週間プラン
年内に受けるなら、1日1.5〜2時間・週10〜14時間の確保が目安です。13週間で130〜180時間ほどになり、上の表の範囲に収まります。
| 期間 | やること | 週の時間 |
|---|---|---|
| 1〜3週目(9月末〜10月中旬) | 科目Aのテキストを1周。ITパスポートで苦手だった計算分野を先に | 10〜12時間 |
| 4〜8週目(10月中旬〜11月中旬) | 科目Bの擬似言語を毎日。科目Aは過去問を分野別に1日10問 | 12〜14時間 |
| 9〜11週目(11月中旬〜12月上旬) | 科目Bの過去問・サンプル問題を時間を計って解く | 12〜14時間 |
| 12〜13週目(12月中旬) | 科目A・Bの通し演習。どちらかが600点に届かない方を集中補強 | 10〜14時間 |
最初の週に受験日を予約してしまうのが、このプランの前提です。CBTは会場と日時を自分で選べる分、年末は枠が埋まりやすくなります。IPAは、会場によっては12月27日より前に休止する場合があるとも告知しています。12月の中旬を目標日にし、年末ぎりぎりは予備に残してください。
働きながらだと、平日に2時間は取れない週もあります。その場合は平日1時間・土日3時間ずつで週11時間です。擬似言語は平日の短い時間、科目Aの通し演習は土日に回すと進めやすくなります。
年内に受けるか新制度を待つか
年内に間に合わないと感じたら、無理に詰め込むより年明け以降の新制度で受ける道もあります。IPAの試験制度見直しの資料では、FEは2027年度春ごろから新制度へ移行する予定です。科目Aの出題範囲の体系と科目Bの範囲の一部は変わります。ただしIPAは「試験で問う知識・技能の範囲そのものに変更はない」としています。試験時間と出題数も、科目A 90分60問・科目B 100分20問のままとされています。
ITパスポートの次 | 基本情報の受験時期
12月27日までに受けるか、新制度を待つか
プログラミング経験と、週に取れる時間で切り分けます
| 勉強時間の余裕 | 教材の選びやすさ | 受験日の確定 | |
|---|---|---|---|
| 年内(12月27日まで)に受ける 残り約13週間 | △ 週10〜14時間が必要。未経験だと余裕は少ない | ○ 現行制度の過去問・テキストがそろっている | ○ 今すぐ予約できる。年末は会場の休止に注意 |
| 新制度(2027年度春ごろ予定)を待つ 開始時期は予定 | ○ 科目Bに時間をかけられる | △ 新しい範囲表記に合わせた教材を待つ必要 | × 再開時期はIPAの発表待ち |
- ※休止予定と新制度の開始時期はIPA公式の告知による予定で、変更されることがあります(最終確認日:2026-09-25)
- ※勉強時間は本記事の目安で、個人差があります
コツコツ資格
判断の目安は次のとおりです。
- 少しでもコードを書いたことがあり、週10時間以上取れる → 年内に受ける
- プログラミング未経験で、週に取れるのが7〜8時間以下 → 科目Aだけ年内に仕上げ、科目Bは新制度に向けてじっくり
- FEにこだわらず、年内に1つ形にしたい → 情報セキュリティマネジメント(SG)も候補
SGとFEの選び方はITパスポートの次は情報セキュリティマネジメントか基本情報かで比べています。
新制度を待つ場合も、擬似言語の練習は今から始めて損がありません。IPAの資料では、科目Bの範囲変更は表記の見直しが中心とされているためです。
つまずきポイントと向かない人
ITパスポート合格者がFEでつまずく場面は、ほぼ次の4つに集約されます。
- 科目Aの手応えで安心してしまう。科目Aは見覚えのある用語が多く、過去問の正答率が早めに上がります。そこで科目Bを後回しにして、直前に時間が足りなくなる失敗が起きやすくなります。
- 擬似言語を「読むだけ」で済ませる。解説を読んで理解した気になっても、試験では自分で変数の値を追えないと解けません。紙に表を書いて1行ずつ値を追う練習が必要です。
- 情報セキュリティの4問を軽く見る。科目Bの約2割がセキュリティです。ITパスポートの知識で取りやすい分野なので、ここの失点は痛くなります。
- 受験日を決めずに始める。通年試験は締め切りがない分、先延ばしが起きやすくなります。2026年は年末で休止予定なので、先延ばしがそのまま受験機会の消失につながります。
一方で、FEが今の自分に合わない人もいます。ITを使う側の仕事を続けるつもりで、プログラムを書く予定がない人です。その場合、科目Bに100時間近くかける投資は重くなります。資格の目的をもう一度確かめてから始めてください。
科目Bの具体的な練習方法は基本情報技術者 科目Bを独学で攻略する疑似言語アルゴリズム勉強法にまとめています。
よくある質問
Q. ITパスポートを持っていると、FEの科目Aは免除されますか? 免除されません。科目Aの免除制度は、IPAが認定した講座を修了し、修了試験に合格した人が対象です。ITパスポートの合格は免除の条件に入っていません。
Q. ITパスポート合格から1年以上たっていても、この目安は使えますか? 使えますが、科目Aは20時間ほど上乗せしてください。用語の記憶は時間とともに薄れます。最初の1週間で科目Aの過去問を1回分解くと、どこを忘れているかが分かります。
Q. 1ヶ月でFEに受かりますか? プログラミングの実務経験がある人なら、1ヶ月で合格する例もあります。ITパスポートだけを持つ未経験者の場合、科目Bの擬似言語に慣れるまでに数週間かかることが多いため、1ヶ月は厳しい計画です。
Q. 年内の受験日はいつまで選べますか? IPAの告知では、12月28日以降に休止する予定です。会場によってはそれより前に休止する場合もあります。予約画面で実際に選べる日を確認し、余裕をもって12月中旬までに受ける計画をおすすめします。
Q. 2027年1月以降の日程はどうなりますか? IPAは、2027年1月以降の試験実施について「2026年秋頃にウェブページでお知らせ」するとしています(最終確認日:2026-09-25)。発表前の日程を当てにした計画は立てないでください。
まとめ
ITパスポートを持っている人のFE対策は、科目Aの復習を短く済ませて、科目Bの擬似言語に時間を寄せるのが基本の形です。勉強時間はプログラミング経験の有無で大きく変わり、本記事の目安では80〜180時間です。
2026年は12月28日以降の休止予定があるので、年内に受けるなら今週中に受験日を予約して逆算を始めてください。週に取れる時間が足りないと分かったら、科目Aだけ年内に仕上げて新制度を待つ判断も十分に現実的です。
あわせて読みたい
参考にした情報
- IPA「基本情報技術者試験(FE)」試験概要(https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html)
- IPA「CBT方式で実施するITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験及び基本情報技術者試験における2026年5月以降の試験実施について」(https://www.ipa.go.jp/shiken/2026/cbt-202605-jisshi.html)
- IPA「情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について」(https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/henkou/2025/20260331.html)
※最終確認日:2026-09-25
※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。