IT・パソコン資格

ITパスポートの次は情報セキュリティマネジメントか基本情報か

※本サイトの記事にはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります


※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。

「ITパスポートに受かったので次に進みたいけれど、情報セキュリティマネジメント(SG)と基本情報技術者(FE)のどちらを受けるべきか決められない」——合格直後にいちばん多い迷いがこれです。どちらもIPAのスキルレベル2で、ITパスポート(レベル1)の一段上。並べて見ると「なんとなく基本情報のほうが格上っぽい」くらいの印象しか湧かず、そこで手が止まってしまいます。

しかも2026年の今は、もうひとつ考えなければならない事情があります。IPAは2026年12月28日以降に通年CBT試験(SG・FE)の休止を予定していると公式に告知しています。つまり「いつか受けよう」と先送りすると、次に受けられるのは制度が切り替わったあとになります。

この記事では、公式が公表している試験形式・合格基準・統計をもとに、SGとFEの違いを事実だけで並べ、働きながら独学で進める人がどちらを選ぶべきかの判断基準と、残り約18週間での現実的な進め方を整理します。

本記事は独学の進め方を客観的に解説するもので、合格を保証・断定するものではありません。試験制度・日程・料金は変更されることがあるため、最終的には必ずIPA公式でご確認ください。

先に結論:迷ったら「非IT職はSG/エンジニア志望はFE」

要点は4つです。

  • 事務職・営業・管理部門など、ITを”使う側”のままキャリアを組み立てるならSG。SGはプログラミングやアルゴリズムを問われないため、ITパスポートの延長線上で積み上げられます。
  • エンジニア・開発職を目指すならFE。ただしFEの科目Bは擬似言語(アルゴリズム)が中心で、ここが未経験者の最大の壁になります。ITパスポートからの距離はSGよりずっと遠いと考えてください。
  • 合格率の差は大きい。IPA公表統計をもとにした集計では、SGは令和5年度72.6%・令和6年度69.0%、FEは令和5年度47.1%・令和6年度40.8%・令和7年度38.3%(最終確認日:2026-08-26)。FEは近年下がり続けています。
  • 2026年12月28日以降は休止予定。この記事の公開日(8月26日)から12月28日まではおよそ124日、約18週間です。SGなら射程に入りやすく、FEは未経験からだと余裕が少ない期間です。

「格上そうだから基本情報」で選ぶのがいちばん危ない——これがこの記事の立場です。自分がITを”使う側”か”作る側”かで、素直に分けてしまうほうがうまくいきます。

SGとFEを、事実だけで並べる

まず数字の確認です(最終確認日:2026-08-26。制度・料金は変わることがあるため、必ずIPA公式で最新をご確認ください)。

項目情報セキュリティマネジメント(SG)基本情報技術者(FE)
スキルレベルレベル2レベル2
実施方式CBT方式により随時実施(通年)CBT方式により随時実施(通年)
試験時間科目A・科目B合わせて120分科目A 90分/科目B 100分
出題数合計60問科目A 60問/科目B 20問
出題形式科目A 四肢択一/科目B 多肢選択科目A 四肢択一/科目B 多肢選択
合格基準科目A・科目Bを合わせた総合評価点が1,000点満点中600点以上科目A・科目Bそれぞれが1,000点満点中600点以上
受験手数料7,500円(税込)7,500円(税込)
今後の予定2026年12月28日以降に休止予定2026年12月28日以降に休止予定

ここで見落とされがちなのが合格基準の仕組みの違いです。SGは科目A・Bをまとめた総合点で判定されますが、FEは科目Aと科目Bの両方でそれぞれ600点以上が必要です。片方が高くても、もう片方が届かなければ合格になりません。FEで「科目Aは楽勝だったのに落ちた」という声が多いのは、この仕組みのためです。

ITパスポートの次 | SGとFEの比較

情報セキュリティマネジメントと基本情報技術者、どちらが自分向きか

ITを「使う側」か「作る側」か、そして残り期間で切り分けます

科目Bの負担合格率(IPA統計ベース)2026年12月28日までの現実味
情報セキュリティマネジメント(SG) レベル2 ○ 長文のケーススタディ中心。プログラミング不要 ○ 令和5年度72.6%/令和6年度69.0% ○ 約18週間あれば射程に入りやすい
基本情報技術者(FE) レベル2 × 擬似言語のアルゴリズム。未経験ほど時間がかかる △ 令和7年度38.3%と近年は低下傾向 △ 未経験からは18週間だと余裕が少ない
  • ※合格率はIPA公表統計をもとにした集計値(最終確認日:2026-08-26)。個人差があり、合格を保証するものではありません
  • ※2026年12月28日以降の休止予定はIPA公式の記載。日程は変更されることがあります

コツコツ資格

選び方は「3つの質問」で決まる

迷ったら、次の順番で自分に聞いてみてください。

質問1:仕事でコードを書く予定があるか

「ある/将来そうしたい」ならFE、「ない」ならSGです。FEの科目Bは擬似言語で書かれたアルゴリズムを読み解く問題が中心で、コードを読む習慣がない人にとってはここだけで学習時間の半分以上を持っていかれることも珍しくありません。逆にその訓練は、開発の仕事では直接効いてきます。目的があるなら投資する価値がありますが、目的がないなら重い回り道です。

質問2:職場で情報セキュリティに関わる立場か

情報システム部門はもちろん、個人情報を扱う事務、外部委託の管理、社内ルールの周知担当なども当てはまります。SGは「ITの安全な活用を推進する者」を対象とした試験で、科目Bは実際の職場を想定したケーススタディです。学んだ内容がそのまま日常業務の判断材料になりやすいのが強みです。

質問3:次の試験を「いつまでに」受けたいか

ここが2026年特有の論点です。12月28日以降は休止が予定されているため、年内に1つ形にしたいならSGのほうが現実的です。FEを狙うなら、「年内に間に合わせる」のか「制度が切り替わったあとに落ち着いて受ける」のかを、いま決めておいたほうが後悔が少なくなります。

なお、ITパスポート自体の再受験や日程で迷っている段階の人は、ITパスポートに落ちた|再受験はいつから?点数別の立て直し方も合わせて確認しておくと、年内の全体スケジュールが立てやすくなります。

働きながらの独学プラン:SGなら12週間、FEなら20週間が目安

勉強時間は個人差が大きく、一般にはSGが50〜200時間程度、FEが100〜200時間程度(プログラミング未経験ならさらに上振れ)とされることが多いです。ITパスポート合格直後で知識が新しいうちなら、下限寄りで進められる人もいます。

SGルート(残り約18週間 → 12週間で仕上げる)

期間やること
1〜4週目テキストを1周。用語は完璧を目指さず「知っている状態」まで
5〜9週目科目Aの過去問演習。分野別に回して、間違えた用語だけテキストに戻る
10〜11週目科目Bのケーススタディ演習。長文の読み方に慣れる
12週目通し演習と弱点つぶし。この時点で受験日を予約済みにしておく

残りの6週間はバッファです。CBTは日程を選べるぶん、先に受験日を予約してしまうのが最大のコツ。通年試験は「いつでも受けられる」ゆえにだれやすく、予約が入っていない状態だと10月あたりで手が止まります。

FEルート(残り約18週間 → 20週間必要なら年明け以降も視野に)

期間やること
1〜6週目科目Aのテキスト1周+分野別演習
7〜14週目科目Bの擬似言語対策。ここを最優先で長く取る
15〜18週目科目A・Bの通し演習。両方600点以上を安定させる
19〜20週目弱点分野の集中補強

科目Bの詳しい進め方は基本情報技術者 科目Bを独学で攻略する疑似言語アルゴリズム勉強法にまとめています。18週間で無理に詰め込むより、科目Bに十分な時間を割いたうえで受験時期を決めるほうが結果的に近道になることが多い分野です。

つまずきポイントと、人を選ぶ点

  • SGの科目Bは「読む体力」を使う。知識問題ではなく、状況説明の長文から適切な対応を選ぶ形式です。用語暗記だけで挑むと時間が足りなくなります。
  • FEの科目Aは範囲が広い。ITパスポートと重なる部分はありますが、テクノロジ系の深さが明確に違います。
  • どちらも「通年だから安心」が落とし穴。締切がないと進まないタイプの人は、テキストを買った日に受験日も予約してしまうのが有効です。
  • SGは開発職の評価には直結しにくい。セキュリティ管理の資格であって、実装スキルの証明ではありません。エンジニア転職を狙う人がSGだけで止まると、期待した効果は得にくいでしょう。

独学で組み立てるのが不安な人は、月額制のオンライン講座で「講義を聞いてから過去問に入る」形にすると、最初の1周が速くなります。

なお、オンスク.JPの講座一覧には基本情報技術者の講座は含まれていません(最終確認日:2026-08-26)。FEルートを選ぶ人は、市販テキストや別の講座を検討してください。ここは正直にお伝えしておきます。

よくある質問

Q. SGとFE、両方取る意味はある? あります。ただし同時並行はおすすめしません。範囲が重なる部分はあるものの、科目Bの性質がまったく違うため、片方ずつ仕上げるほうが結局は速くなります。

Q. ITパスポートを飛ばしてSGやFEから受けてもいい? 受験資格の制限はないので可能です。ただし土台がない状態だと科目Aで苦戦しやすいため、ITパスポートを済ませているなら、その勢いを活かすほうが効率的です。

Q. 2027年以降の新制度を待ったほうがいい? 目的次第です。IPAは2027年度からの試験区分再編を告知しており、SG・FEの科目Aについては表記の変更等が中心で水準は変わらないとされています。とはいえ手元の教材が現行制度向けなら、年内に受け切るほうが勉強のやり直しコストは小さいでしょう。最新の告知は必ずIPA公式で確認してください。

Q. 受験料はどちらも同じ? どちらも7,500円(税込)です(最終確認日:2026-08-26)。

Q. 落ちたらすぐ受け直せる? CBTの再受験の扱いは運用が変わることがあります。申込の直前にIPA公式(受験申込サイト)で最新の手順を確認してください。

まとめ:格の高さではなく、進みたい方向で選ぶ

ITパスポートの次を決めるとき、比べるべきは「どちらが上か」ではなく「自分がITを使う側か、作る側か」です。

  • 使う側のままキャリアを伸ばすならSG。合格率も高めで、残り約18週間なら射程に入りやすい
  • 作る側に回りたいならFE。ただし科目Bの擬似言語に十分な時間を割く前提で
  • どちらを選ぶにせよ、2026年12月28日以降は休止予定。受験日を先に押さえてしまうのがいちばん効きます

一段ずつでいいので、勢いのあるうちに次の1歩を決めてしまいましょう。

あわせて読みたい

参考にした情報

  • IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」「基本情報技術者試験(FE)」試験区分ページ
  • IPA「通年試験:情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験(令和8年度)」(2026年12月28日以降の休止予定の記載)
  • IPA「統計情報(情報セキュリティマネジメント試験)」「統計情報(基本情報技術者試験)」

※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。