ITパスポートの法律が覚えられない|法務を5つの箱で覚える順番
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ITパスポートの法律が覚えられない|法務を5つの箱で覚える順番

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ITパスポートの過去問で、法律の問題だけ何度やっても選択肢が絞れない。著作権法と特許法、派遣と請負、個人情報と個人データが頭の中で混ざる。働きながら独学している人がストラテジ系でつまずく、よくある形です。

法律が覚えられない原因は、法律名から覚えていることです。法律を「何を守るか」で5つの箱に分け、箱ごとに混ざりやすい2つをセットで覚えると、選択肢を切れるようになります。 条文の言い回しを覚える必要はありません。

この記事では、5つの箱の中身、箱ごとに出題でねらわれる違い、2週間で法務を固める進め方を順に書きます。

法律が覚えられない原因は覚え方の順番

法務の知識が混ざる人の多くは、テキストに出てくる順番で法律名を1つずつ覚えています。ITパスポートのシラバスには20を超える法律やルールが並ぶため、名前から入ると「どれも似た話」に見えます。

資格の勉強で法律の内容が頭の中で混ざって困っている場面

出題は、法律名をそのまま問うより「この行為はどの法律で守られるか」「違法になるのはどれか」という形が中心です。問題文は行為や場面から始まるので、覚える側も**「守る対象→法律名」の向き**でそろえると、問題文と頭の中の並びが一致します。

もうひとつの原因は、細かい数字から入ることです。権利の保護期間などを先に覚えても、どの権利の話かが整理できていなければ選択肢で迷います。数字は箱が固まってから足せば間に合います。

ITパスポート | 法務の覚え方

覚える向きで定着の速さが変わる

問題文は行為や場面から始まるため、守る対象から法律名へたどる覚え方が合います

問題文への対応似た法律の区別
守る対象で5つに分ける 作品・発明・ID・個人情報・働き方と取引 ○ 場面から法律を引ける ○ 箱の中で2つを比べられる
テキストの順に法律名を覚える 1つずつ通しで読む △ 場面から引きにくい △ 離れた章の法律が混ざる
条文や数字から覚える 保護期間などを先に暗記 × 問われ方とずれる △ どの権利の数字か迷う
  • ※本文の考え方に基づく目安です。テキストの構成によって進めやすさは変わります

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法務の位置と捨てられない理由

法務はストラテジ系の一部で、ストラテジ系は分野別評価点の足切りがあるため丸ごと捨てられません。

IPAの公式サイトによると、ITパスポート試験は120分・100問です。ストラテジ系は35問程度、マネジメント系は20問程度、テクノロジ系は45問程度出題されます。合格には、総合評価点600点以上(1,000点満点)と、3分野それぞれで300点以上の両方が必要です。

項目内容
試験時間・問題数120分・100問(うち8問は採点対象外の評価用)
ストラテジ系35問程度
合格基準総合600点以上、かつ各分野300点以上(各1,000点満点)

(最終確認日:2026-10-14。試験の形式は変更される場合があるため、受験前にIPAの公式サイトで確認してください)

ストラテジ系の中で、法務は経営戦略や会計と並ぶ柱のひとつです。法務を捨てると、ストラテジ系の300点ラインが経営戦略と会計だけの勝負になります。経営用語が苦手な人ほど、法務で点を拾うほうが安全です。

一方で、法務は全部を同じ深さで覚える必要はありません。シラバスに載っている法律のうち、次の5つの箱に入るものが中心で、それ以外は名前と一言の説明で足ります。

法務を5つの箱に分ける

IPAが公開しているITパスポート試験シラバス(Ver.6.5)の法務の項目を、守る対象で並べ直すと次の5つになります。

バラバラの知識を5つの箱に分けて整理していく場面
箱守る対象中心になる法律・ルール
1. 作品の箱音楽・動画・プログラムなどの創作物著作権法、ソフトウェアライセンス
2. 発明とブランドの箱発明・デザイン・商品名やマーク特許法、実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法
3. IDとシステムの箱他人のIDやコンピュータ不正アクセス禁止法、ウイルス作成罪、サイバーセキュリティ基本法
4. 個人情報の箱個人に関する情報個人情報保護法、マイナンバー法、GDPR
5. 働き方と取引の箱働く人や取引先労働基準法、労働者派遣法、請負・準委任、中小受託取引適正化法、景品表示法

覚える順番は1から5の順です。1と2は「登録が要るか要らないか」という1本の軸で比べられ、最初に成功体験を作りやすいからです。5は契約の種類まで入るため、最後に回します。

箱1 作品は登録なしで保護

著作権は、作品を作った時点で発生し、登録は要りません。ここが特許などとの最大の違いです。シラバスでは、無断でコピーする行為や、違法にアップロードされたものと知りながらダウンロードする行為が違法になると書かれています。

試験で混ざりやすいのは「プログラムのどこまでが守られるか」です。プログラムそのものは著作物ですが、プログラム言語・規約・解法(アルゴリズム)は著作権法で守られません。選択肢に「アルゴリズムは著作権で保護される」とあれば、そこで切れます。

ソフトウェアライセンスは、権利者が利用を許す契約の話です。1台ずつ許すのか、組織でまとめて許すのか(ボリュームライセンス、サイトライセンス)を区別できれば足ります。

箱2 発明とブランドは登録で保護

特許・実用新案・意匠・商標の4つは、特許庁に登録して守る権利で、まとめて産業財産権と呼ばれます。何を守るかを1行ずつ言えるようにしてください。

権利守るもの存続期間
特許権高度な発明出願から20年
実用新案権物の形や構造の工夫(考案)出願から10年
意匠権デザイン出願から25年
商標権商品名・ロゴ(トレードマーク、サービスマーク)登録から10年・更新できる

(存続期間は特許庁などの公表内容による。最終確認日:2026-10-14)

ビジネスモデル特許は、ITを使った商売の仕組みにも特許が認められる場合がある、という話です。ビジネスのアイデアそのものではなく、ITで実現する方法として出願する点を押さえます。

不正競争防止法は、著作権でも産業財産権でも守れないものを守る法律です。代表は営業秘密で、顧客名簿や製造ノウハウが当てはまります。営業秘密として守られるには、秘密として管理されている・役に立つ情報である・世間に知られていない、の3つがそろう必要があります。

箱3 被害がなくても処罰の対象

不正アクセス禁止法は、他人のIDとパスワードを使ってシステムに入る行為を、実際の被害がなくても罰します。シラバスにも「実際に被害がなくても罰することができる」と明記されています。

出題でねらわれるのは、ログインする行為以外も対象になる点です。他人のIDとパスワードを無断で第三者に教える行為や、だまし取る行為も禁止されています。「中を見ただけで何も壊していないから違法ではない」という選択肢は誤りです。

ウイルス作成罪(不正指令電磁的記録に関する罪)は刑法の規定で、正当な理由なくウイルスを作る・提供する行為などが対象です。サイバーセキュリティ基本法は、国の施策の基本を定めた法律という一言で足ります。

箱4 個人情報は種類ごとに区別

個人情報保護法は、個人情報の種類ごとに守り方が変わる点が出題の中心です。シラバスの用語例は、個人識別符号・要配慮個人情報・匿名加工情報・オプトイン・オプトアウトなどです。

  • 個人識別符号:それだけで本人を特定できる番号や身体のデータ。マイナンバー、旅券番号、指紋や顔のデータなど
  • 要配慮個人情報:病歴や犯罪歴など、差別につながるおそれのある情報。取得や第三者提供に本人の同意が原則必要で、オプトアウトによる第三者提供はできない
  • 匿名加工情報:本人を特定できないように加工し、元に戻せないようにした情報

オプトインは「事前に同意を取る」、オプトアウトは「本人が止めるまで提供し、求めがあれば止める」です。オプトアウトが使えないのは要配慮個人情報、とセットで覚えると選択肢が切れます。

GDPRは欧州(EU)の個人データ保護のルールで、忘れられる権利(消去権)が用語例に入っています。日本の会社でも、EUの人のデータを扱えば関係する点を押さえてください。

箱5 契約は指示を出す人で区別

派遣・請負・準委任は、働く人に誰が仕事の指示を出すかで区別します。ここは法務の中で最も混ざりやすいので、最後にまとめて覚えます。

契約仕事の指示を出す人仕事を完成させる義務
労働者派遣派遣先(働く現場の会社)なし(働くこと自体が対象)
請負請け負った会社(発注者は指示しない)あり
準委任引き受けた側なし(作業をすること自体が対象)

請負なのに発注者が相手の社員へ直接指示すると、実態は派遣と同じになります。この状態は偽装請負と呼ばれ、試験でもよく問われます。

労働基準法は、労働時間や賃金の最低限のルールを決めた法律です。用語例の36協定(時間外労働の取り決め)、フレックスタイム制、裁量労働制を、それぞれ一言で言えれば足ります。

取引の法律は、シラバスVer.6.5で入れ替わりがありました。IPAは2026年1月8日掲載のVer.6.5で「下請法」を削除し、「中小受託取引適正化法(取適法)」を追加しています。取適法は、中小の受託事業者への代金の支払遅延などを防ぐ法律です。古いテキストや過去問で「下請法」とあれば、同じ役割の法律が名前を変えたものとして読み替えてください。

なお、Ver.6.5が何月の試験から適用されるかは、この記事では確認できていません。受験前にIPAのお知らせで確認してください。景品表示法は、大げさな広告や、広告であることを隠すステルスマーケティングを規制する法律として載っています。

混ざりやすい組み合わせ

5つの箱を作ったあとで止まりやすいのは、箱をまたいで似ている組み合わせです。過去問で間違えたら、次のどれに当たるかを確認してください。

  • 著作権と特許権:著作権は登録不要、特許権は登録が必要。アイデアや解法は著作権では守られない
  • 営業秘密と著作権:顧客名簿のようなデータは、著作物でなくても営業秘密として不正競争防止法で守られる場合がある
  • 派遣と請負:派遣は派遣先が指示する。請負で発注者が直接指示すると偽装請負
  • 個人情報と匿名加工情報:匿名加工情報は本人を特定できず、元に戻せないように加工した情報
  • 肖像権・パブリシティ権:シラバスでは、明文の法律はないが判例で認められた権利として扱われている

情報倫理の項目には、情報流通プラットフォーム対処法(発信者情報開示請求など)、フェイクニュース、フィルターバブルなどの用語も並びます。これらは5つの箱に入れず、「ネットの困りごとに関する用語」として一言の意味だけ押さえれば間に合います。

2週間で法務を固める進め方

法務だけを立て直すなら、2週間が目安です。平日30分、休日に1時間程度を取れる社会人を想定しています。覚える速さには個人差があるため、進まない日は翌日に回してください。

期間やること終わりの目安
1〜3日目箱1と箱2(作品・発明とブランド)登録の要不要と4つの権利の守る対象を言える
4〜6日目箱3と箱4(IDとシステム・個人情報)要配慮個人情報とオプトアウトの関係を言える
7〜9日目箱5(働き方と取引)派遣・請負・準委任の指示する人を言える
10〜14日目法務の過去問を分野別で解く間違えた問題を箱の番号で分類できる

10日目からの過去問演習では、間違えた問題の横に箱の番号を書き込みます。同じ箱の間違いが続くなら、その箱だけテキストに戻れば足ります。過去問の回し方はITパスポートは過去問だけで受かる?向く人と過去問道場の使い方にまとめています。

古い年度の過去問を使うときは、法律名が変わっていないかに気をつけてください。下請法のように名前が変わった法律は、古い問題文のまま覚えると現行のシラバスとずれます。

独学で止まったときの選択肢

テキストを読んでも法律の違いが整理できない場合は、講義動画で一度まとめて聞く方法があります。文字で追うより、場面の例を話してもらうほうが早く区別がつく人もいます。過去問の正答率が上がっている人には不要な出費です。

オンスク.JPは月額制のオンライン講座で、ITパスポート講座は講義動画159回(約11時間)・練習問題382問です。法務に当たる「法規や制度」の章には、著作権法・不正競争防止法・不正アクセス禁止法・個人情報保護法などの講義があります。料金はウケホーダイの月額プランで、税込1,078円と税込1,628円の2種類です。

注意点もあります。講座ページに表示されている改訂日は2025年8月21日で、2026年1月掲載のシラバスVer.6.5より前です。章の一覧には産業財産権や労働・取引の法律の講義名が見当たらないため、箱2と箱5はテキストで補ってください(最終確認日:2026-10-14)。

よくある質問

Q. 法務を捨ててもITパスポートに合格できますか

計算上は、ストラテジ系の残りで300点に届けば合格の条件は満たせます。ただし、ストラテジ系は35問程度しかなく、法務を捨てると経営戦略と会計の取りこぼしがそのまま足切りにつながります。5つの箱の中心だけは押さえてください。

Q. 産業財産権の存続期間は覚える必要がありますか

シラバスの法務の項目には、存続期間の数字は書かれていません。先に覚えるのは、何を守るかと、登録が要るかどうかです。数字は箱2が固まってから表で足せば間に合います。

Q. 法律の改正はどこまで追えばいいですか

受験する時期に使われるシラバスの版と、テキストの年度版が合っているかを最初に確認してください。2026年1月のVer.6.5では、下請法が中小受託取引適正化法に置き換わりました。ニュースで見る改正を全部追う必要はありません。

Q. ストラテジ系の経営用語も苦手です

経営用語は、法務とは別の覚え方が合います。略語を元の英語に分解する方法はITパスポート ストラテジ系の用語が覚えられない人の勉強法にまとめています。

まとめ

ITパスポートの法務で押さえる点は4つです。

  • 覚えられない原因は、法律名から覚えていること。守る対象で5つの箱に分ける
  • 箱ごとに混ざりやすい2つをセットで覚える(著作権と特許、派遣と請負、要配慮個人情報とオプトアウト)
  • ストラテジ系には300点の足切りがあるため、法務は捨てずに中心だけ押さえる
  • シラバスVer.6.5では下請法が中小受託取引適正化法に変わった。古い過去問は法律名を読み替える

次に法務の過去問を解くときは、間違えた問題の横に箱の番号を書くところから始めてください。

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参考にした情報

※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。