勉強法・学習計画

行政書士の模試がボロボロ|残り5週間の点数帯別の立て直し方

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行政書士の模試を受けたら、180点どころか120点台だった。10月に入ってこの結果だと、もう間に合わない気がしてくる人は少なくありません。

結論から書くと、模試の点数だけで今年をあきらめる必要はありません。ただし、残り約5週間で全部を伸ばすことはできません。点数帯ごとに「詰める科目」と「手放す範囲」を決めた人だけが、本番で点を上積みできます。

この記事では、公表されている配点と合格基準をもとに、模試の結果の読み方と、11月8日までの立て直し方を点数帯別に整理します。

結論:模試の点数より「どこで落としたか」を見る

模試の総合点は、残り期間の使い方を決める材料の1つにすぎません。立て直しで見るべきは次の3点です。

  • 法令等が122点に何点足りないか(足切りの1つ目)
  • 基礎知識が24点に届いているか(足切りの2つ目)
  • 落とした問題が「知らなかった」のか「知っていたのに間違えた」のか

総合点が同じ140点でも、行政法で落とした人と基礎知識で足切りになった人とでは、10月にやることがまったく違います。模試の点数に落ち込む時間を、この仕分けに回してください。

模試をもう1回追加で受けて安心しようとするのは、多くの場合逆効果です。新しい問題を解くより、手元の模試を復習しきるほうが本番の点に結びつきます。

数字で確認:合格に必要な点の内訳

立て直しの計画は、合格基準から逆算して作ります。行政書士試験研究センターが公表している合否判定基準は次のとおりです(最終確認日:2026-10-05)。

科目出題形式出題数満点
法令等5肢択一式40問160点
法令等多肢選択式3問24点
法令等記述式3問60点
基礎知識5肢択一式14問56点
合計60問300点

合格には、次の3つをすべて満たす必要があります。

  1. 法令等科目で244点中122点以上
  2. 基礎知識科目で56点中24点以上
  3. 試験全体で300点中180点以上

択一式は1問4点です。模試で「あと20点」なら、択一5問分になります。この換算をしておくと、立て直しの目標が「なんとなく全部」から「行政法であと3問、民法であと2問」のように具体的になります。

法令等の5肢択一40問の内訳は、例年、行政法19問・民法9問・憲法5問・商法会社法5問・基礎法学2問が目安です。年度により変わる可能性があるため、目安として使ってください。行政法と民法だけで28問112点あり、残り5週間で時間を注ぐ先はほぼここに決まります。

なお、2026年度(令和8年度)の本試験は11月8日(日)午後1時〜午後4時です。この記事の公開日から数えると、残りは約5週間です。

模試の復習は「3色仕分け」から始める

模試の復習は、1問ずつ解説を読む前に、全問を3つに仕分けるところから始めます。

  • 青:正解した問題。ただし自信がなく当てた問題は黄に回す
  • 黄:知識はあったのに間違えた問題。ひっかけ・読み違い・二択で外した問題
  • 赤:そもそも知らなかった問題。テキストに載っていない論点も含む

立て直しで最優先にするのは黄の問題です。知識はあるので、復習1回で点に変わりやすい層だからです。赤の問題は、テキストに載っている基本論点だけを拾います。テキストのどこにも載っていない難問は、模試作成者が差をつけるために置いた問題であることが多く、深追いしても本番で同じ論点が出る保証はありません。

記述式は点数を気にしすぎない

模試の記述式は、採点基準が予備校ごとに違います。本試験の記述式の採点基準も公表されていません。模試の記述が0点でも、書くべきキーワードを思い出せたかどうかだけを確認すれば足ります。

記述式の対策は、行政書士の記述式が苦手な人へ|独学でも得点する対策法にまとめています。

点数帯別の立て直し方

ここからは模試の総合点ごとに、残り5週間の方針を書きます。点数帯はあくまで目安です。最初に書いた「法令等122点」「基礎知識24点」の2つも合わせて見てください。

行政書士 | 模試の点数帯別

残り5週間で何に時間を使うか

模試の総合点と、立て直しの重心の置き方

行政法・民法の択一記述式新しい教材
120点未満 土台の穴が大きい ○ 行政法に時間の大半を集中 × キーワードの確認だけ × 増やさない
120〜149点 取れる問題を落としている ○ 黄の問題を潰す △ 頻出テーマだけ × 増やさない
150〜179点 あと数問の勝負 ○ 弱い分野を2つに絞る ○ 予想問題で書く練習 △ 直前対策の問題集1冊まで
  • ※点数帯は模試の総合点の目安。模試の難易度は予備校や回によって違います
  • ※どの点数帯でも、基礎知識が24点に届いていない場合は基礎知識の足切り対策を先に入れます

コツコツ資格

120点未満:行政法だけで30点を取り戻す

120点未満の場合、土台にまだ大きな穴があります。この点数帯で全科目を均等に回すと、どの科目も中途半端なまま本番を迎えます。

方針は行政法への集中です。行政法は択一19問・多肢選択式2問で、条文の文言がそのまま問われる問題が多い科目です。行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法の3つの条文を、過去問とセットで回してください。

民法は、総則・物権・債権のうち、過去問で繰り返し出ている基本論点だけに絞ります。商法会社法は、この点数帯では深追いしない判断もあります。捨てる範囲の決め方は行政書士の商法・会社法は捨てる?独学の目標点と範囲で書いています。

正直に書くと、120点未満から5週間で180点に届くかどうかは、学習の進み具合と使える時間で大きく変わります。今年の本番を「来年に向けた実力測定」と位置づけ、受験自体は必ずする、という考え方もあります。

120〜149点:黄の問題を潰すだけで20点動く

120〜149点は、模試の受験者に多い点数帯です。この点数帯では、知っている論点を落としているケースがよく見られます。

まず模試の黄の問題を数えてください。黄が5問あれば、択一だけで20点の上積み余地があります。黄の問題ごとに「なぜ間違えたか」を1行で書き出すと、自分のミスの型が見えてきます。

  • 「誤っているものを選べ」を読み違えた
  • 原則と例外を逆に覚えていた
  • 二択までは絞れたが最後に外した

ミスの型が分かれば、本番で同じミスを防ぐ手順を決められます。問題文の「誤っているもの」に丸をつける、といった単純な手順でも点は変わります。

150〜179点:弱い分野を2つに絞って仕上げる

150〜179点なら、合格ラインまで択一で数問の距離です。この点数帯で危ないのは、不安から教材を増やすことです。

模試の分野別の得点を見て、落とした問題が多い分野を2つだけ選びます。たとえば「行政事件訴訟法」と「民法の債権」のように、科目より一段細かく決めてください。残り5週間はその2分野と、記述式の予想問題での書く練習に時間を使います。

この点数帯は、記述式の上積みが合否に直結します。記述式は1問20点です。キーワードを2つ書ければ部分点が入る可能性があります(採点基準は非公表です)。

基礎知識が24点未満なら、点数帯に関係なく先に手当てする

総合点が170点あっても、基礎知識が20点なら不合格です。基礎知識は14問56点で、24点は6問正解に当たります。

基礎知識のうち、行政書士法などの諸法令と、情報通信・個人情報保護は、条文と用語を覚えれば点になりやすい分野です。政治・経済・社会の時事問題は範囲が広いため、ここに時間を使いすぎないでください。詳しい手順は行政書士の基礎知識で足切り回避|独学の得点戦略と勉強法にまとめています。

残り5週間の時間配分

10月5日から11月8日までを、5つの週に分けた配分例です。働きながら平日1〜2時間・休日4〜5時間を想定しています。使える時間が違う人は、比率だけ参考にしてください。

週期間の目安やること
1週目10/5〜10/11手元の模試を3色仕分けし、黄の問題をすべて復習
2週目10/12〜10/18行政法の条文と過去問。弱い2分野の1周目
3週目10/19〜10/25民法の基本論点。基礎知識の諸法令。記述式のキーワード確認
4週目10/26〜11/1本試験と同じ午後1時から3時間で過去問1年分を通し解き。仕分けと復習
5週目11/2〜11/8新しい問題は解かない。黄の問題と条文の見直しだけ

4週目の通し解きは、本番と同じ曜日・時間帯で行うのが理想です。本試験は日曜の午後1時開始なので、4週目の最後の日曜にあたる11月1日の午後に3時間を確保してください。解く順番と時間配分も、このときに決めておきます。

5週目に新しい問題集や模試に手を出すと、解けない問題に動揺して自信を失いやすくなります。最後の1週間は、すでに解いた問題を確実に取れる状態にすることだけに使います。

模試がボロボロでやりがちな3つの失敗

点数に焦ったときほど、次の3つに手が伸びます。どれも残り5週間では時間に見合う効果が出にくい行動です。

  • 模試を何回も追加で受ける:受けるたびに復習しきれない問題が増えます。1回分を復習しきるほうが点になります
  • 新しいテキストに乗り換える:使い慣れたテキストのほうが、どこに何が書いてあるかを覚えている分だけ速く回せます
  • 難問の解説を読み込む:正答率の低い問題は、本番でも多くの受験者が落とします。合否を分けるのは、多くの人が取る問題を落とさないことです

独学で直前期の問題演習が足りないとき

独学の弱点は、模試や予想問題の数が限られることです。過去問は回しきったが、初見の問題で実力を確かめる材料がない、という人もいます。

その場合の選択肢として、通信講座の直前対策や模擬試験があります。たとえばアガルートアカデミーは、2026年合格目標の行政書士模擬試験を自宅受験で販売しています。公式サイトによると、受講料は税込5,478円・全1回・解説講義は約6.5時間で、販売期限は2026年11月1日です(最終確認日:2026-10-05)。点数や順位などの成績通知は無いと明記されています。択一の予想問題と記述の予想問題をまとめた直前対策パックもあり、こちらの販売期限は2026年10月13日です。

ただし、この記事で書いたとおり、模試を増やすより手元の模試を復習しきるほうが先です。手元の模試と過去問を復習しきって、まだ時間が残る人だけが検討する価値があります。成績通知が無いため、他の受験者との順位を知りたい人には向きません。

よくある質問

Q. 模試が100点台でも合格する人はいますか

模試で100点台から本番で合格したという体験談は、合格者のブログなどで見かけます。ただし、それは模試のあとに学習量を確保できた人の例です。模試の点数は本番の結果を決めるものではありませんが、そのまま放置して点が上がるものでもありません。

Q. 市販模試と予備校の模試で点数が違います

模試は作成者ごとに難易度が違います。点数の上下より、何度も落としている分野が共通しているかを見てください。2つの模試で同じ分野を落としているなら、そこが本当の弱点です。

Q. 記述式の模試の点数が毎回0点に近いです

模試の記述式は採点が厳しめの予備校もあり、点数だけで判断しないほうが安全です。書くべきキーワードが1つでも浮かんだかを確認してください。浮かばなかった問題は、テキストの該当箇所に戻ってキーワードを覚え直します。

Q. 今から通信講座に申し込んでも間に合いますか

ゼロから基礎講座を受け直す時間は、残り5週間ではほとんどありません。申し込むとしても、模擬試験や直前対策のように問題演習が中心のものに限られます。基礎から学び直したい場合は、来年の試験に向けた講座として考えるのが現実的です。

Q. 試験前日は何をすればいいですか

新しい問題は解かず、黄の問題と条文の見直しにとどめます。試験は午後1時開始なので、当日の午前に軽く条文を見返す時間も取れます。受験票と筆記用具などの持ち物は、前日の夜までに準備しておいてください。

まとめ

  • 模試の総合点より、法令等122点・基礎知識24点・どこで落としたかの3つを見る
  • 復習は青・黄・赤の3色仕分けから。最優先は「知っていたのに間違えた」黄の問題
  • 120点未満は行政法に集中。120〜149点は黄の問題を潰す。150〜179点は弱い2分野と記述式
  • 基礎知識が24点未満なら、点数帯に関係なく足切り対策を先に入れる
  • 模試の追加受験・テキストの乗り換え・難問の深追いは、残り5週間では避ける
  • 4週目に本番と同じ午後1時から3時間の通し解きを1回入れる

模試の結果が悪かった今週こそ、手元の模試を3色に仕分けるところから始めてください。仕分けは1時間あれば終わり、残り5週間で何をするかがそこで決まります。

※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。

あわせて読みたい

参考にした情報

  • 一般財団法人 行政書士試験研究センター「行政書士試験合否判定基準」(配点・合格基準点)
  • 一般財団法人 行政書士試験研究センター 公式サイト(令和8年度試験日・試験時間)
  • アガルートアカデミー「行政書士試験 2026年合格目標 模擬試験」「直前対策パック」の公式ページ(受講料・実施形式・販売期限。2026-10-05確認)