宅建の個数問題が解けない人へ|直前6週間の解き方と練習法
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「過去問は7割解けるのに、模試の個数問題だけ全部外した」——直前期に入ってから、この壁にぶつかる人は少なくありません。知識が足りないのか、解き方が悪いのか、判断がつかないまま10月を迎えるのは不安だと思います。
結論からいうと、個数問題は捨てられません。宅建業法に集中して出るため、避けると合格ラインそのものが遠ざかります。ただし、必要なのは新しい知識ではなく**「1肢ずつ根拠を言えるか」の確認作業**です。ここは6週間あれば形になります。
この記事で扱うのは3点です。個数問題が他の形式より重い理由、直前6週間の練習手順、そして本番での時間配分と後回しの決め方(最終確認日:2026-09-06)。
本記事は学習法の解説を目的としたもので、合格を保証・断定するものではありません。試験制度・日程は変更されることがあるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。
先に結論:個数問題は「知識の量」ではなく「根拠の精度」で決まる
直前期に押さえてほしい点は3つです。
- 個数問題は宅建業法に集中する。 受験指導校や受験者の分析では、個数問題の大半が宅建業法から出ています。宅建業法は例年20問と最大の得点源なので、個数問題を避ける戦略は成り立ちません。
- 落とす原因は、たいてい1肢だけ。 4肢のうち3肢は正誤を出せているのに、残り1肢が曖昧で数を間違えるパターンが多くを占めます。増やすべきは知識の範囲ではなく、判断の確からしさです。
- 本番では「粘る問題」と「置く問題」を分ける。 個数問題は消去法が効かないため、迷い出すと時間を吸い取ります。判断に迷う肢が2つ以上あれば、いったん飛ばすほうが総得点は安定します。
つまり、テキストを最初から読み直す必要はありません。すでに解いた過去問を、答えの番号ではなく肢ごとの理由で解き直すのが直前期の中心作業になります。
個数問題とは何か、なぜ重いのか
個数問題は「正しいものはいくつあるか」を問う形式です。答えは「一つ」から「四つ」までの4択になります。通常の四択と決定的に違うのは、4肢すべての正誤を確定させないと答えが出ない点にあります。
たとえば「正しいものはどれか」という通常の問題なら、1肢について確信があれば残りを読まずに正解できます。組合せ問題も、選択肢の組み方から候補を絞れることがあります。個数問題にはその逃げ道がありません。
宅建 | 出題形式のちがい
個数問題が他の形式より重い理由
同じ知識量でも、正解にたどりつく難しさが変わります
| 部分的な知識で当たるか | 1問にかかる時間 | |
|---|---|---|
| 個数問題 「いくつあるか」 | × 4肢すべての正誤が必要 | × 消去法が効かず長くなる |
| 組合せ問題 「正しい組合せはどれか」 | △ 2肢の判断で絞れる場合がある | △ 選択肢の組み方で短縮できる |
| 通常の正誤問題 「正しいものはどれか」 | ○ 1肢の確信で正解できる | ○ 消去法が使える |
- ※形式別の出題数は公式が公表していないため、年によって変わります
コツコツ資格
出題数は年ごとに変わる
宅建試験を実施する不動産適正取引推進機構は、形式別の出題数を公表していません。そのため正確な数は各受験指導校や受験者による集計に頼ることになります。その集計では、近年は個数問題が10問前後まで増えた年があり、その大半が宅建業法だったと分析されています。
数の増減に一喜一憂しても得点は動きません。業法20問のうち半分近くが個数問題になりうると考えて準備してください。当日の形式が想定と違っても崩れずに済みます。
直前6週間の練習手順
2026年度の本試験は10月18日(日)です。9月6日時点で残り42日、ちょうど6週間あります。新しい教材を足さず、手持ちの過去問と模試だけで進める前提で組みました。
| 時期 | やること | 目安の分量 |
|---|---|---|
| 第1〜2週(9月上旬〜中旬) | 宅建業法の過去問を「肢ごとに○×+理由」で解き直す | 1日20肢 |
| 第3〜4週(9月下旬〜10月上旬) | 数字・期間・例外を一覧にまとめ、模試を2回解く | まとめ1日1テーマ |
| 第5週(10月上旬〜中旬) | 間違えた肢だけを回す。理由が言えない肢を潰す | 1日30肢 |
| 第6週(試験直前の1週間) | 本番と同じ時間割で通し演習。新しい教材は開かない | 通し1〜2回 |
第1〜2週:答えの番号を隠して解き直す
やり方は単純です。過去問を解くとき、問題の答えではなく肢の一つひとつに○か×をつけ、その横に理由を5〜10字で書きます。「37条書面は交付義務あり」「業者間取引は8種制限の対象外」といった短さで構いません。
理由が書けない肢が、そのまま個数問題で落とす肢になります。書けなかった肢に印をつけ、テキストの該当ページだけを読み返してください。全ページを読み直す必要はありません。
この作業は時間がかかります。1日20肢、つまり過去問5問分で十分です。速さより、理由を言語化することを優先してください。
第3〜4週:数字と例外を一覧にする
個数問題で狙われやすいのは、数字と期間、そして例外です。宅建業法では次のあたりが該当します。
- クーリング・オフの8日間
- 手付金等の保全措置が不要になる金額の基準
- 案内所等の届出期限
- 供託所等の説明
これらは縦に並べて比べたときに初めて記憶に定着します。テキストの順番どおりに覚えるのではなく、自分で「期間だけの表」「金額だけの表」を作ってください。作る過程が復習になります。
模試はこの時期に2回程度で足ります。目的は点数を測ることではなく、時間配分と後回しの練習です。
第5週:間違えた肢だけを回す
第1〜2週で印をつけた肢だけを集中的に回します。ここで新しい問題集に手を出すと、印のついた肢が放置されます。手を広げたくなる時期ですが、直前期の伸びしろは「一度間違えた場所」に集中しています。
第6週:本番と同じ時間割で通す
試験当日の開始は午後1時です。可能なら同じ時間帯に、50問を2時間で通して解いてください。体が時間の感覚を覚えていると、当日に焦って個数問題で沈むリスクが下がります。
本番での解き方と時間配分
宅建試験は50問・四肢択一式で、試験時間は午後1時から午後3時までの2時間です。登録講習を修了した5問免除者は午後1時10分から午後3時までの45問です。ここまでは不動産適正取引推進機構の試験概要にある内容です(最終確認日:2026-09-06)。
単純計算では1問あたり2.4分です。個数問題はその倍近くかかる場合があります。次の手順で組み立ててください。
- 宅建業法から解く。 個数問題が集中する科目を、頭が最も動く序盤に持ってきます。目安は20問で35〜40分です。
- 1肢ずつ問題用紙に○×△を書く。 頭の中だけで数えると、数え直しのたびに時間を失います。△は「判断できない」の印です。
- △が2つ以上出たら、その場で答えを決めずに飛ばす。 問題番号に印をつけ、先へ進みます。粘っても正答率はほとんど上がりません。
- 権利関係は後回しでよい。 個数問題の比率が低く、深追いすると時間を使います。
- 見直しは△の肢だけに絞る。 すでに○×を出した肢は読み返さないでください。読み返すと迷いが生まれます。
この手順の核心は、マークシートを塗る前に「保留」という選択肢を持っておくことです。個数問題は保留せずに突っ込むと、1問で5分以上を溶かします。
人によって合わない点、つまずきやすい点
肢ごとに理由を書く方法は、時間のかかるやり方です。仕事や家事の合間に学習している人にとって、1日20肢でも重く感じる日はあります。そこは正直にお伝えしておきます。
- 残り期間が3週間を切っている場合、全肢に理由を書く時間はありません。その場合は業法の「数字と例外」だけに絞ってください。
- 基礎知識が固まっていない段階では、この方法は効きません。テキストを一周していない人は、まず一周を優先してください。理由を書く作業は、知識があってこそ機能します。
- 理由が思い出せない肢が半分を超えるなら、原因は解き方ではなく学習量です。演習量を増やす方向に切り替えてください。
過去問の解説を読んでも理由が腑に落ちない場合、講義で一度流れを聞き直すほうが早いこともあります。市販テキストは紙幅の都合で「なぜそうなるか」の説明が短くなりがちだからです。
市販の過去問と模試だけで合格している人も多い試験です。自分で理由を言語化できているなら独学で十分なので、解説を読んでも進まないときの選択肢として考えてください。
よくある質問
Q. 個数問題を捨てて、他で点を取る戦略は成り立ちますか。
成り立ちにくいです。個数問題は宅建業法に集中して出ます。宅建業法は例年20問と最大の得点源で、ここを捨てると残り30問でほぼ満点が必要になります。捨てるのではなく、確実に取れる肢を増やすほうが現実的です。
Q. 個数問題だけを集めた問題集はありますか。
形式で分類した市販教材は多くありません。ただし、必要なのは形式に慣れることではなく肢の正誤精度なので、手持ちの過去問を肢ごとに解く方法で代用できます。教材を買い足すより、印をつけた肢を回すほうが直前期には効きます。
Q. 模試で個数問題を全部落としました。間に合いますか。
残り6週間あるなら、業法に絞った練習で改善の余地があります。全部落としている場合、原因は特定のテーマに偏っていることが多いので、まず落とした問題のテーマを書き出してください。8種制限、37条書面、報酬計算のどれかに集中しているケースがよくあります。
Q. 当日、個数問題で迷ったら何を選べばよいですか。
確実に正誤を出せた肢だけを数え、迷った肢は「誤り」と仮定して数を決める、という割り切り方があります。ただし正答率を上げる方法ではありません。時間を使わずに一つ選び、印をつけて先へ進んでください。
まとめ:直前期にやることは1つに絞れる
個数問題への対策は、突き詰めると「肢ごとに理由を言えるようにする」だけです。新しい教材も、特別なテクニックも要りません。
- 宅建業法の過去問を、答えではなく肢ごとの○×と理由で解き直す
- 数字・期間・例外は自分で表にまとめる
- 本番は業法から解き、迷う肢が2つ以上なら飛ばす
- 見直しは△をつけた肢だけに絞る
2026年度の試験は10月18日(日)、合格発表は11月25日(水)午前9時30分です。残り6週間、手を広げずに一つの作業を回し続けたほうが、当日の1点につながります。
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参考にした情報
- 不動産適正取引推進機構「試験の概要」(試験時間・出題数・出題形式/最終確認日:2026-09-06)
- 不動産適正取引推進機構「宅地建物取引士資格試験」(合格発表日/最終確認日:2026-09-06)
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