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技術士第一次試験は8月から間に合う?独学16週間の進め方

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「6月に申し込んだものの、仕事が忙しくてまだ何も手をつけていない」「技術士の一次試験まであと4か月を切ったが、今から独学で間に合うのか」——そんな社会人の方に向けた記事です。

先に結論をお伝えすると、令和8年度の技術士第一次試験は11月22日(日)で、8月1日から数えると残り約16週間です。技術士第一次試験は過去問と傾向の似た問題が多いといわれ、社会人が働きながら独学で合格しているケースも珍しくありません。ただし、合格には3科目すべてで50パーセント以上の得点が必要で、1科目でも下回ると総得点が高くても不合格になります。つまり「得意科目で稼いで苦手を埋める」という戦い方ができない試験です。この記事では、公式で確認できた令和8年度の情報をもとに、16週間の具体的な使い方と科目ごとの優先順位を整理します。

本記事は特定の教材や講座の受講、および合格を保証・断定するものではなく、独学の進め方を客観的に解説するものです。試験制度・日程・受験手数料は変更されることがあるため、最終的には公式(公益社団法人 日本技術士会)でご確認ください。

先に結論:16週間の使い方は「専門科目が先、基礎は後」

要点を4つにまとめます。

  • 試験日は令和8年11月22日(日)。8月1日時点で残り約16週間(113日)です。
  • 申込はすでに終了しています(郵送・WEBとも6月で受付終了)。今から申し込むことはできないため、これから読む方で未申込の場合は来年度が対象になります。
  • 配点は基礎15点・適性15点・専門50点の合計80点。専門科目が全体の6割強を占めるので、時間が限られているときほど専門科目を先に回すのが基本です。
  • ただし3科目それぞれで50パーセント以上が必要。専門科目が満点でも、基礎科目が7点なら不合格です。最後の1か月は基礎と適性の底上げに必ず時間を残してください。

「配点の大きい科目から」と「1科目でも落とせない」の両立が、この試験のスケジュール設計そのものです。

令和8年度の日程と試験の基本情報

まず数字を押さえましょう(最終確認日:2026-08-01。出典は公益社団法人 日本技術士会「令和8年度 技術士第一次試験の実施について」。最新は必ず公式でご確認ください)。

項目内容
指定試験機関公益社団法人 日本技術士会
試験日令和8年11月22日(日)
試験地北海道、岩手、宮城、東京、神奈川、新潟、石川、静岡、愛知、大阪、兵庫、広島、香川、愛媛、福岡、鹿児島、沖縄の17都道府県
試験会場10月下旬頃の官報で公告。受験者本人にも別途通知
受験資格年齢・学歴・業務経歴等による制限なし
受験申込(郵送)令和8年6月10日〜6月24日(消印有効)※受付終了
受験申込(WEB)令和8年6月10日9時〜6月23日17時 ※受付終了
受験手数料13,000円
技術部門総合技術監理部門を除く20部門から、あらかじめ1部門を選択
合格発表令和9年2月に官報で公告、本人へ合格証を送付。発表後に成績通知あり

注意したいのは、試験時間が「受験者に別途通知する」となっている点です。 科目ごとの開始時刻は受験票などで案内されるため、当日の集合時間は必ずご自身の通知でご確認ください。

合格率はどのくらいか

令和7年度(2025年度)の技術士第一次試験は、全部門の合計で合格率33.8パーセント程度でした。受験者数が最も多い建設部門は33.1パーセント程度で、部門によって差が大きく、化学部門・金属部門が52.4パーセント程度、森林部門が25.5パーセント程度と報じられています(日本技術士会の統計情報にもとづく集計)。

3割前後という数字は、国家資格としては極端に低くはありません。ただし受験者の多くが理工系の学部卒や実務経験者である点は割り引いて考える必要があります。「3人に1人が受かる試験」ではなく、「準備した人が受かり、していない人が落ちる試験」と捉えるのが実態に近いでしょう。

3科目の中身と、どれから手をつけるか

試験は択一式(マークシート)で、次の3科目です。

科目出題数解答数試験時間配点合格基準
基礎科目5群×6問=30問各群3問ずつ計15問1時間15点50パーセント以上
適性科目15問15問1時間15点50パーセント以上
専門科目35問25問を選択2時間50点50パーセント以上

(出題数・配点は各資格スクールが公表している試験概要にもとづく整理です。正式な内容は日本技術士会が公開している「技術士第一次試験実施大綱」でご確認ください)

基礎科目の5群は次の構成です。

  1. 設計・計画に関するもの
  2. 情報・論理に関するもの
  3. 解析に関するもの
  4. 材料・化学・バイオに関するもの
  5. 環境・エネルギー・技術に関するもの

技術士第一次試験 | 残り16週間の優先順位

3科目のどれから手をつけるか

配点・伸びやすさ・取りこぼしの怖さで比べています

配点の重さ短期間で伸びるか取りこぼしの怖さ
専門科目 35問から25問を選択・50点 50点。全体80点の6割強を占める 過去問演習が得点に結びつきやすいとされる 選ぶ25問を誤ると失点しやすい
基礎科目 5群から3問ずつ・15点 15点。配点は小さい 解析など積み上げが必要な分野がある × 5群すべてで解答が必要。苦手分野を丸ごと捨てられない
適性科目 15問すべてに解答・15点 15点。配点は小さい 直前期でも取り組みやすい範囲 常識で解けると油断すると法令の細部で落とす
  • ※1科目でも50パーセントを下回ると、他科目が高得点でも不合格になります
  • ※出題数・配点・試験時間は年度により変わる場合があります。最新は公式の実施大綱でご確認ください

コツコツ資格

この表の要点は、基礎科目の「取りこぼしの怖さ」です。 基礎科目は5つの群からそれぞれ3問ずつ解答する形式なので、「解析は苦手だから群ごと捨てる」ということができません。苦手な群でも、6問の中から比較的解ける3問を選び取る必要があります。ここを見落としたまま専門科目だけを回していると、直前に慌てることになります。

働きながらの16週間スケジュール

平日1時間×5日+土日3時間×2日=週11時間を目安にすると、16週間で約176時間になります。技術士第一次試験の勉強時間は、情報源によって150時間程度から400時間程度まで幅がありますが、これはバックグラウンド(理工系の学部で学んだ内容がどれだけ残っているか)と選択部門で大きく変わるためです。ご自身の現在地を1週目で測ってから、時間の配分を決めてください。

時期やること
8月上旬1〜2週公式サイトの過去問で、専門科目を1年分だけ時間を計らずに解く。現在地の把握が目的で、点数は気にしない。並行して受験部門の出題範囲を確認
8月下旬〜9月中旬3〜6週専門科目を集中的に。過去問5年分を1周し、解けなかった問題に印をつける。深追いせず1周を優先
9月下旬〜10月中旬7〜10週基礎科目に着手。5群を順に回し、群ごとに「取りにいく3問のタイプ」を決める。並行して専門科目の印つき問題を2周目
10月下旬〜11月上旬11〜13週適性科目を通しで演習。技術士法第4章の条文を読み込む。基礎科目の2周目もここで
11月中旬14〜16週本番と同じ時間配分で通し演習を2〜3回。直前は適性科目と基礎科目の見直しに時間を割く

時間が足りなくなったときに削るのは、専門科目の3周目ではなく「深追い」です。 解説を読んでも理解できない問題に30分かけるより、確実に取れる問題を増やすほうが、50パーセントという合格基準には近づきます。

なお、過去問と正答は日本技術士会の公式サイトで無料公開されています。市販の問題集を買う前に、まず公式の過去問で1年分を解いてみると、必要な教材の量が判断しやすくなります。

科目別の攻略ポイント

専門科目(50点・最優先)

  • 35問から25問を選ぶ形式なので、10問は解かずに済みます。得意分野が集まっている問題から埋めていくのが基本です。
  • 選ぶ問題は「解けそう」ではなく「根拠を持って選択肢を絞れる」を基準に。迷った問題を無理に選ぶより、確実な問題を優先しましょう。
  • 部門は申込時に確定しているため、今から変更はできません。選んだ部門の過去問に絞って回すのが最短です。

基礎科目(15点・逃げ場がない)

  • 5群それぞれで3問に解答する必要があります。苦手な群でも「これなら手が出る」問題のタイプを1つ決めておくと、本番で固まりません。
  • 3群(解析)は、力学や微分方程式の基礎が出ることがあり、卒業から年数が経っているほど手が止まりやすい分野です。ここは早めに触れておくほうが安全です。
  • 2群(情報・論理)はアルゴリズムや情報量の考え方が出ます。IT系の仕事をしている方にとっては取りやすい群になりやすいところです。

適性科目(15点・直前で伸びるが油断は禁物)

  • 中心は**技術士法第4章(技術士等の義務)**です。いわゆる3義務2責務——信用失墜行為の禁止、秘密保持義務、名称表示の場合の義務(以上3義務)、公益確保の責務、資質向上の責務(以上2責務)——は、条文の言い回しまで確認しておきましょう。
  • 加えて、技術者倫理、公益通報、知的財産、製造物責任、リスクマネジメント、労働安全などの周辺分野からも出題されます。
  • 「常識で解ける」と後回しにされがちですが、常識と法令の答えがずれる問題が混ざります。過去問を5年分ほど通すだけでも印象が変わるはずです。

つまずきやすいポイント

  1. 専門科目だけ回して基礎科目を後回しにする——3科目すべてで50パーセント以上が必要なので、この作戦は成立しません。
  2. 基礎科目の3群(解析)を丸ごと捨てようとする——各群3問の解答が必要なため、捨てられません。
  3. 適性科目を試験前日に詰め込む——法令の細部が問われるため、暗記の記憶が新しいうちに1回、演習で1回の二段構えが安心です。
  4. 一部免除の勘違い——技術士法施行規則第6条にもとづき、一定の資格を有する人には試験の一部免除がありますが、該当を証する書面は受験申込時に提出するものです。今から免除に切り替えることはできません。
  5. 合格=技術士ではない——第一次試験に合格すると修習技術者となり、技術士補の登録を申請できる立場になります。ただし登録の申請をして技術士補登録簿に登録されなければ「技術士補」を名乗ることはできません。技術士本人になるには、実務経験を積んだうえで第二次試験に合格する必要があります。

同じ「働きながら理系の国家資格を狙う」という文脈では、電験三種は科目合格で攻める|働きながら2年計画の科目順で扱った科目別の戦い方も考え方が近いので、あわせて読むと計画を立てやすくなります。

独学が不安なときの選択肢

技術士第一次試験は過去問中心の対策が有効といわれ、独学で合格している人も多い試験です。一方で、基礎科目の解析や、専門科目の苦手分野で手が止まったときに、自力で解決し続けられるかは人によって差が出ます。

技術士第一次試験 | 学習手段の選び方

独学と通信講座の違い

どちらが向くかは、残り時間と「詰まったときの粘り強さ」で変わります

費用の目安詰まったときの対応学習の順番
独学 市販テキスト+公式の過去問 教材代のみで抑えやすい × 分からない箇所を自力で調べ続ける必要がある 順番と配分を自分で設計する必要がある
通信講座(eラーニング) 講義動画+問題演習 × 受講料がかかる 講義や質問対応で解消しやすい カリキュラムに沿って進められる
  • ※費用・質問対応の有無・サポート期間は講座によって異なります。申込前に各社の公式サイトで必ずご確認ください
  • ※講座を使えば合格できるという意味ではありません。学習時間の確保はどちらの方法でも必要です

コツコツ資格

「テキストを開いたが解析の項目で止まったまま、2週間進んでいない」という状態が続いているなら、映像講義で流れをつかむほうが早い場合があります。 逆に、過去問を解いて解説を読めば自力で進められている方は、独学のままで問題ないでしょう。

現場系・技術系の国家資格をeラーニングで学べるサービスとしては、次のようなものがあります。

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また、第一次試験の先にある第二次試験(記述式・口頭試験)まで見据えて講座を検討したい方は、難関資格の通信講座を扱うスクールも比較対象になります。

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どちらも講座内容・料金・対応部門は変更されることがあるため、申し込む前に必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。

よくある質問

Q. 文系出身でも受けられますか。 A. 受験資格に年齢・学歴・業務経歴等の制限はないため、受験自体は可能です。ただし専門科目は選択した技術部門の基礎知識・専門知識が問われるため、その分野の学習量は理工系出身者より多く必要になるのが一般的です。

Q. 何年分の過去問を解けばよいですか。 A. 目安として、専門科目は5年分以上、基礎・適性は5年分程度から始めるとよいでしょう。日本技術士会の公式サイトで過去問題と正答が公開されているため、まずはそこで手持ちの時間と相談してください。

Q. 大学でJABEE認定課程を修了した場合はどうなりますか。 A. 文部科学大臣が指定した教育課程(JABEE認定課程)の修了は第一次試験の合格と同等に扱われ、修了者は修習技術者となります。この場合、第一次試験を受験しなくても技術士補の登録を申請できる立場になります。ご自身の卒業した課程が該当するかは、大学・学科またはJABEEの公式情報でご確認ください。

Q. 一次試験に合格したらすぐ技術士になれますか。 A. なれません。第一次試験の合格者は修習技術者となり、技術士補の登録を申請できます。技術士になるには、所定の実務経験を経て第二次試験に合格する必要があります。

Q. 今から申し込めますか。 A. 令和8年度の受験申込は6月で受付を終了しています。次に受験できるのは令和9年度です。来年度を目指す場合は、申込書類の配布が例年6月上旬に始まる点を踏まえ、5月末までに部門を決めておくと慌てずに済みます。

まとめ:残り16週間、順番を間違えなければ戦える

  • 令和8年度の試験日は11月22日(日)。8月1日からは約16週間です。
  • 配点は基礎15点・適性15点・専門50点。時間が限られているなら専門科目から始めるのが合理的です。
  • ただし3科目すべてで50パーセント以上が必要。基礎科目は5群すべてで解答が要るため、苦手分野を丸ごと捨てることはできません。
  • 週11時間を16週間続ければ約176時間。**削るべきは科目ではなく「深追い」**です。
  • 独学で進めていて手が止まる時間が増えてきたら、講義で流れをつかむ選択肢も検討してみてください。

3科目のバランスを意識して積み上げれば、働きながらでも十分に取り組める試験です。今日の1時間から、専門科目の過去問1年分に手をつけてみてください。

あわせて読みたい

※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。

参考にした情報

  • 公益社団法人 日本技術士会「令和8年度 技術士第一次試験の実施について」(2026-08-01確認)
  • 公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 統計情報」「JABEE認定課程修了者」(2026-08-01確認)
  • 文部科学省「令和7年度技術士第一次試験合格者名簿について」(2026-08-01確認)