勉強法・学習計画

1級土木施工管理 二次検定 残り6週間の独学スケジュール

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「第一次検定に受かったのは分かった。でも第二次検定は記述式で、何から手をつければいいのか分からない」——第一次検定の合格発表が終わったあと、そう感じている方に向けた記事です。

令和8年度の第一次検定の合格発表は8月13日、第二次検定の本番は10月4日。あいだは約6週間しかありません。 しかも第二次検定は選択肢を選ぶ試験ではなく、自分の現場経験を文章で書く「経験記述」が最初に来ます。この記事では、公式に公表されている日程・試験時間・合格基準を確認したうえで、残り6週間を独学でどう配分するかを具体的に組み立てます。

本記事は特定の講座の受講や合格を保証・断定するものではなく、学習の進め方を客観的に解説するものです。試験制度・日程・受検手数料は変更されることがあるため、最終的には公式(国土交通大臣指定試験機関 一般財団法人 全国建設研修センター)で必ずご確認ください。

先に結論:残り6週間でやることは3つに絞る

やるべきことを増やすほど、どれも中途半端になります。残り6週間なら、次の3つに絞るのが現実的です。

  • 経験記述を「2テーマ」用意して、手書きで書き切る。 令和6年度・令和7年度の第二次検定では、問題1でテーマが2つ指定される形で出題されました。1テーマだけ用意して本番に臨むのは危険です。
  • 選択問題は、解く分野をあらかじめ決めておく。 第二次検定は全11問のうち7問を解答する形式です。8問の選択問題から4問を選ぶので、得意な分野を先に決めておけば本番の迷いが消えます。
  • 本番と同じ「手書き・時間内」で通し練習をする。 試験時間は13時15分から16時00分までの2時間45分。パソコンで打った文章が頭に入っていても、手で書くと時間も分量も想像と違います。

逆に言えば、この時期から分厚い参考書を最初から読み直すのは、時間の使い方としてはおすすめしません。第二次検定は「知っているか」より「書けるか」を見る試験だからです。

令和8年度の日程と数字を先に押さえる

まず事実から確認します(最終確認日:2026-08-20。日程・料金・基準は変わることがあるので、必ず公式で最新をご確認ください)。

項目令和8年度 1級土木施工管理技術検定
実施団体一般財団法人 全国建設研修センター(国土交通大臣指定試験機関)
第一次検定 試験日令和8年7月5日(日)
第一次検定 合格発表令和8年8月13日(木)
第二次検定 試験日令和8年10月4日(日)
入室時間13時00分まで
受検に関する説明13時00分〜13時15分
試験時間13時15分〜16時00分(2時間45分)
出題形式記述式による筆記試験
合格基準得点が60パーセント以上(試験の実施状況等を踏まえ変更する可能性あり)
受検票の発送令和8年9月14日(月)発送予定
第二次検定 合格発表令和9年1月8日(金)
受検手数料12,000円(非課税)※インターネット申込は事務手続手数料250円が別途

ここで押さえておきたいのは3点です。

  1. 合格基準は60パーセント。 満点を目指す試験ではありません。配点が公表されていないため厳密な計算はできませんが、「経験記述で大きく崩さず、残りで6割を積む」という発想になります。
  2. 受検票は9月14日発送予定。 手元に届いてから慌てないよう、受検地や当日の移動は9月中旬に確認しておくと安心です。
  3. 合格発表は年明けの1月8日。 自己採点で結論が出る試験ではないので、終わった後にできることはありません。本番までの6週間がすべて、という前提で組み立てます。

なお、成績通知は合格・不合格の別だけでなく、不合格の場合にA(合格)/B(得点40パーセント以上、合格基準未満)/C(得点40パーセント未満)の評定で通知される仕組みになっています(合格者への成績通知は行われません)。設問ごとの得点は通知されないため、「どこで落としたか」を後から特定することはできない点も知っておくとよいでしょう。

出題の構成と、時間配分の目安

令和7年度の第二次検定は、必須問題3問と選択問題8問の全11問が出題され、このうち7問を解答する形式でした(選択問題8問のうち4問を選ぶ)。そして問題1が経験記述です。

2時間45分=165分を7問で割ると、単純計算で1問あたり約23分。ただし経験記述は分量が多く、下書きや推敲も必要なので、実際には次のような配分が現実的です。

区分内容時間の目安
問題1経験記述(必須)55〜70分
必須問題(残り)土工・コンクリート等の記述30〜40分
選択問題4問品質・安全・施工計画・環境などから選択45〜60分
見直し誤字・記入漏れ・受検番号の確認10分

経験記述に時間を吸われて後半が白紙、というのが一番もったいない失点です。 練習の段階から「経験記述は◯分で書き切る」と決めて、時計を置いて書いてください。

経験記述:何テーマ用意すればいいのか

第二次検定でもっとも準備に時間がかかるのが問題1の経験記述です。自分が実際に携わった土木工事について、現場の状況・技術的課題・検討した内容・実際にとった対応・その結果を、指定された管理項目の観点で書きます。

テーマは5つの中から出る

経験記述で問われる管理項目は、一般に次の5つとされています。

  • 施工計画
  • 工程管理
  • 品質管理
  • 安全管理
  • 環境対策

令和6年度から「2テーマ指定」の出題が続いている

ここが今年の受検者にとって一番大事な変化です。令和6年度・令和7年度の第二次検定では、問題1でテーマが2つ指定される形で出題されました。

年度経験記述で指定されたテーマ
令和6年度安全管理 / 施工計画
令和7年度品質管理 / 環境対策

(出題テーマは各資格学校が公表している総評・解説によるものです。試験問題そのものは全国建設研修センターのサイトで公開されているので、原本で確認することをおすすめします。)

つまり「安全管理だけ完璧に仕上げた」という状態では、もう1つの設問で手が止まる可能性があります。2年続けて2テーマ指定なので、今年も複数テーマを前提に準備するのが安全側の判断です。

では何テーマ用意するか。残り6週間という条件なら、次のように考えるのが現実的です。

  • 最低3テーマ:直近2年で出ていない「工程管理」を軸に、自分の現場で書きやすいものを2つ足す。
  • 余裕があれば5テーマ全部:ただし1テーマあたりの完成度が落ちるくらいなら、3テーマを完成させるほうが得点は安定します。
  • 工事概要(工事名・発注者・工期・工種・自分の立場)は全テーマ共通で使い回せる。 ここを先に固めれば、残りは「課題・検討・対応・結果」の差し替えだけになります。

工事概要を1つ確定させてしまえば、追加の1テーマにかかる時間は大きく減ります。最初の1テーマに時間がかかるのは当たり前なので、そこで「自分には無理だ」と判断しないでください。

経験記述の準備、独学だけで完結するか

経験記述は択一問題と違い、自分の答案が何点なのかが自分では分かりません。ここが独学の最大の弱点です。準備の仕方は大きく3通りあります。

1級土木施工管理 二次検定 | 経験記述の準備方法

経験記述をどう仕上げるか(3つの方法)

残り6週間という条件で比べると、向き不向きがはっきり分かれます

費用第三者の視点6週間での現実味
自分だけで書く 過去問と参考書のみ 教材代のみで済む × 良し悪しの判断が自分頼み 書き直しの方向を間違えると時間を失う
職場の先輩・上司に見てもらう 有資格者が身近にいる場合 基本的に費用はかからない 現場条件を知る人が読む 相手の繁忙期と重なると進まない
通信講座・添削サービスを使う eラーニング等 × 受講料がかかる 採点者に近い視点で見てもらえる 型に沿って直す順序が決まる
  • ※添削は合格を保証するものではありません。費用や添削回数はサービスごとに異なるため、申込み前に公式サイトでご確認ください。

コツコツ資格

身近に1級土木施工管理技士の有資格者がいるなら、まず社内で読んでもらうのが費用対効果としては一番です。 現場の実情を知っている人が読むので、「この課題設定は弱い」といった指摘が具体的に返ってきます。

一方で、繁忙期で頼みづらい、周囲に有資格者がいない、というケースもあります。その場合は、記述式に対応した教材や添削のあるサービスを検討する価値があります。「自分の答案が的外れかどうかを、6週間のうちに一度は外から確かめる」ことが目的であって、講座を取ること自体が目的ではありません。

残り6週間の逆算スケジュール(働きながら)

ここからが本題です。8月20日から10月4日までを週単位に割り、平日1時間・休日3時間程度を想定した配分にしています。時間が取れない週があっても、経験記述の「書き切る」工程だけは前倒しで終わらせてください。

期間やることねらい
第1週(8/20〜8/26)工事概要を1件確定。工事名・発注者・工期・工種・自分の立場・工事規模を書き出すすべてのテーマの土台を作る
第2週(8/27〜9/2)1テーマ目(工程管理など)を手書きで最後まで書き切る「完成した答案」を1本持つ
第3週(9/3〜9/9)2テーマ目を書く。並行して必須問題(土工・コンクリート)の過去問に着手記述の型を体に入れる
第4週(9/10〜9/16)3テーマ目を書く。第三者に読んでもらう手配をする。受検票の到着を確認外からの指摘をもらう
第5週(9/17〜9/23)選択問題を過去問で回し、解く分野を4つに決める本番の選択で迷わない状態にする
第6週(9/24〜9/30)165分の通し練習を1〜2回。時間配分を体感する時間切れを防ぐ
直前(10/1〜10/3)3テーマの答案を音読・書き写しで再確認。当日の持ち物と会場を確認記憶の呼び戻しに集中

平日の1時間をどう使うか

現場から帰って机に向かえるのが1時間、という前提で組むと現実的です。

  • 月・水・金:経験記述の一部(課題の段落だけ、対応の段落だけ)を手で書く
  • 火・木:必須問題・選択問題の過去問を2〜3問
  • 移動時間:自分の答案をスマホで撮って読み返す(書かなくても記憶は維持できます)

経験記述は「まとまった時間がないと書けない」と思われがちですが、段落単位に割れば平日でも進みます。 逆に週末だけに寄せると、1回でも予定が崩れたときに取り返しがつかなくなります。

つまずきやすいポイント

1. 実務経験の内容を「盛って」しまう

もっとも避けるべき失敗です。受検の手引には、実務経験については証明者による証明が必要であること、申込内容等に不備がある場合は受検もしくは合格が取り消される場合があることが明記されています。書きやすさのために経験を作り変えるのは、リスクが割に合いません。 小さな現場でも、課題と対応が筋の通った形で書けていれば答案としては成立します。

2. 「課題」と「対応」がかみ合っていない

よくあるのが、課題として挙げた内容と、実際にとった対応がずれている答案です。課題→検討→対応→結果が一直線につながっているかを、書き終わったあとに必ず読み返してください。読み返しは翌日にやると、他人の目に近い状態で読めます。

3. 手書きの分量と時間を見誤る

パソコンで文章を作ってから覚える人は多いのですが、本番は手書きです。解答欄に収まる字数、書き終わるまでの時間は、実際に書いてみないと分かりません。 第2週の1テーマ目から手書きにしておくと、後で困りません。

4. 選択問題を本番で選び直す

8問を全部読んでから4問を選ぶと、それだけで数分が消えます。過去問を回す段階で「自分はこの分野を取る」と決めておくと、本番は該当問題だけを読めば済みます。

5. 一次の勉強法をそのまま持ち込む

第一次検定は選択式なので、過去問を繰り返せば点が伸びました。第二次検定は書く試験です。読むだけ・解説を眺めるだけの勉強は、第二次検定では効きにくいという点は意識しておいてください。

よくある質問

Q. 独学でも合格できますか。 A. 合格されている方はいます。ただし第二次検定は自分の答案を自己採点できないため、経験記述だけでも一度は第三者に読んでもらう形が現実的です。合否は個人の実務経験や学習時間によって差が出ます。

Q. 残り6週間からで間に合いますか。 A. 「間に合う人もいる」というのが正直なところです。第一次検定を通過した知識がある前提なら、経験記述に集中することで形にはなります。ただし工事概要すら決まっていない状態で9月下旬を迎えると厳しくなるため、着手を早めることが最大の対策です。

Q. 経験記述は何テーマ用意すればよいですか。 A. 令和6年度・令和7年度が2テーマ指定だったことを踏まえると、最低でも3テーマ、可能なら5テーマです。工事概要を共通化すれば、テーマを増やす負担は思ったほど大きくありません。

Q. 令和7年度の合格率はどのくらいですか。 A. 各資格学校が公表している合格発表のまとめによれば、令和7年度の第二次検定は受検者24,667人・合格者9,603人・合格率38.9パーセントでした。年度によって変動するため、最新の数値は公式の合格発表でご確認ください。

Q. 過去問はどこで手に入りますか。 A. 全国建設研修センターのサイトで試験問題と正答肢が公開されています。市販の問題解説集を併用すると、記述の模範解答例まで確認できます。

Q. 不合格だった場合、来年は一次からやり直しですか。 A. 第一次検定合格者は「1級土木施工管理技士補」となり、第二次検定の受検資格に関する取り扱いがあります。ご自身のケースについては受検の手引の該当箇所で必ずご確認ください。

まとめ:先に1本、最後まで書き切る

残り6週間でやることを、もう一度だけ整理します。

  • 工事概要を1件だけ確定させる(ここが全テーマの土台)
  • 経験記述を最低3テーマ、手書きで最後まで書き切る
  • 選択問題は解く分野を4つ決めておく
  • 165分の通し練習を1回はやる

一番効くのは、完璧な答案を目指すことではなく、不完全でもいいので1本を最後まで書き切ることです。 1本書けば、2本目からは驚くほど速くなります。今週末に工事概要を書き出すところから始めれば、まだ十分に間に合う時期です。

あわせて読みたい

※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。

参考にした情報

  • 一般財団法人 全国建設研修センター「1級土木施工管理技術検定」(試験日程・合格発表日・受検手数料)
  • 一般財団法人 全国建設研修センター「令和8年度 1級土木施工管理技術検定 第二次検定 新受検資格 受検の手引」(試験時間・合格基準・成績通知・受検票発送予定日・実務経験の証明に関する注意)
  • 総合資格学院「令和7年度 1級土木施工管理技術検定 第二次検定 総評」(出題構成・経験記述のテーマ)