土地家屋調査士は独学で受かる?勉強時間と2年スケジュール
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「土地家屋調査士に、働きながら独学で挑戦できるのだろうか」。測量や登記に興味を持ち、この難関資格を調べ始めた人がまず感じる不安だと思います。合格率は例年10%前後、しかも択一だけでなく「計算」と「作図」まで求められる特殊な試験です。この記事では、独学で受かる人・つまずく人の違い、必要な勉強時間の目安、測量士補で「午前免除」を取るルート、そして無理のない2年スケジュールまでを整理します。
先に結論:独学は可能。ただし「作図と計算」で人を選ぶ
はっきり書くと、土地家屋調査士は独学での合格例もある一方、合格率8〜10%前後の難関で、独学は決してやさしい道ではありません。特にハードルになるのが、多くの資格試験にはない次の2点です。
- 記述式(書式)の作図:土地・建物の図面を、定規と三角定規で正確に描く実技があります。
- 複素数を使った電卓計算:座標や面積を関数電卓で高速に処理する独特の計算技術が必要です。
この2つは、テキストを読むだけでは身につきにくく、独学者が最後まで苦労しやすいところです。逆に言えば、ここを地道に手を動かして詰められる人なら、独学でも十分に射程に入ります。「暗記は得意だが手作業が苦手」という自覚がある人は、後述する通信講座の単科利用も選択肢に入れて計画を立てると安心です。
試験の基本情報(令和8年/2026年)
まず全体像をつかみましょう。最新の日程・手数料は変動するため、申込前に必ず法務省の公式ページでご確認ください(最終確認日:2026-07-12)。
- 筆記試験日:令和8年(2026年)10月18日(日)
- 口述試験日:令和9年(2027年)1月21日(木)
- 受験申請の受付:令和8年7月27日(月)〜8月7日(金)ごろ
- 合格率:令和7年度は10.14%(合格者489人)。例年おおむね9〜10%台
- 受験手数料:例年8,000円台。最新額は必ず公式の受験案内書でご確認ください
筆記試験は「午前の部」と「午後の部」に分かれます。午前は測量に関する問題、午後は民法・不動産登記法・書式(記述式)です。そして独学者にとって重要なのが、次に説明する「午前免除」です。
独学の勝ち筋:測量士補で「午前免除」を取る
土地家屋調査士試験は、一定の資格を持っていると「午前の部」が免除されます。その代表的なルートが、5月に実施される国家試験「測量士補」の合格です。
測量士補に合格しておくと、土地家屋調査士では午前の部を受けずに済み、午後の部(民法・不動産登記法・書式)に学習時間を集中できます。合格者の多くがこのルートを選んでおり、独学で挑むなら実質的な定石と言ってよいでしょう。
土地家屋調査士 | 受け方の選択
午前免除あり(測量士補ルート)と免除なしの比較
独学者の多くは測量士補で午前を免除してから午後に集中します
| 学習の集中度 | 当日の負担 | 事前の手間 | |
|---|---|---|---|
| 測量士補で午前免除 独学の定石 | ○ 午後(民法・登記・書式)に集中できる | ○ 午後の部だけで済み負担が軽い | △ 5月に測量士補の受験・学習が別途必要 |
| 午前免除なしで受験 午前も自分で解く | △ 午前(測量)にも時間を割く必要 | × 午前・午後を1日で解き切る負担大 | ○ 別試験の準備は不要 |
- ※免除の要件・対象資格は変わる場合があります。出願前に必ず公式の受験案内書でご確認ください。
コツコツ資格
測量士補は5月、土地家屋調査士は10月と時期がずれているため、同じ年に両方を受けることも可能です。測量士補の学習自体は3〜4ヶ月ほどで間に合うことが多く、土地家屋調査士の勉強と並行しやすいのも利点です。測量士補の独学については測量士補は独学で受かる?勉強時間の目安と半年前スケジュールで詳しく解説しています。
必要な勉強時間の目安
必要な勉強時間には個人差がありますが、目安として語られることが多いのは次のとおりです。
- 午前免除あり(午後に集中する場合):おおむね1,000時間前後
- 午前も自分で受ける場合:さらに200〜300時間ほど上乗せ
1,000時間を学習ペース別に置き換えると、次のようなイメージです。
| 1日の学習時間 | 週の日数 | 到達の目安 |
|---|---|---|
| 3時間 | 週6日 | 約13〜19ヶ月 |
| 2時間 | 週6日 | 約20〜29ヶ月 |
| 5時間 | 週5日 | 約10〜15ヶ月 |
働きながらだと、1年一発合格はかなりの覚悟が要る水準です。多くの社会人にとっては「2年計画」が現実的で、無理に1年に詰め込むより、途中で息切れしにくくなります。
独学の2年スケジュール例(働きながら)
あくまで一例ですが、2年計画で組むと次のような流れになります。自分の生活リズムに合わせて調整してください。
1年目・前半:民法と不動産登記法のテキストを精読。土台となる法律知識をつくる時期です。あわせて、翌年5月の測量士補に向けた学習を少しずつ始めます。
1年目・後半:択一式(午後の前半)の過去問を繰り返します。ここで「よく問われる論点」の体に覚え込ませます。5月の測量士補を受験して午前免除を確保します。
2年目・前半:いよいよ記述式(書式)。複素数を使った電卓計算と、定規・三角定規での作図をここで習得します。独学者が一番つまずくフェーズなので、時間を厚めに確保します。
2年目・後半:記述式の過去問演習と、択一・記述を通した本番形式の演習。時間配分の練習を重ね、10月の本試験に照準を合わせます。
つまずきポイントと、人を選ぶところ
独学で挫折しやすいのは、次のような場面です。
- 作図の自己採点が難しい:図面が「合っているか」を独学で判断しにくく、クセのある描き方に気づけないことがあります。
- 電卓計算の型が独学だと非効率になりがち:関数電卓の複素数計算は独特で、我流だと遅く・間違えやすくなります。定番の解法手順を早めに身につけるのが近道です。
- 市販教材だけでは一式がそろいにくい:テキスト・六法・択一過去問・計算/電卓の本・作図の本・記述式の問題集と、必要な教材が多く、抜けが出やすいです。
「独学で理論と択一までは進められたが、記述式の作図と計算で伸び悩んだ」という声は珍しくありません。そこだけを通信講座の単科(記述対策・作図対策など)で補うのは、費用を抑えつつ弱点を埋める合理的な方法です。難関資格の通信講座を検討するなら、司法試験・土地家屋調査士・測量士補などをオンラインで学べる講座を出しているところを比べてみるとよいでしょう。とくに「作図と計算だけがどうしても独学で不安」という人には、記述対策の講座を軸に検討する価値があります。
広告 / PR 難関資格試験の通信講座ならアガルートアカデミーよくある質問(FAQ)
Q. まったくの初学者・文系でも大丈夫ですか? A. 法律も測量も未経験から合格している人はいます。ただし計算・作図という手を動かす分野があるため、コツコツ手を動かせるかが分かれ目です。
Q. 測量士補は必須ですか? A. 必須ではありませんが、午前免除を取れると学習を午後に集中でき、当日の負担も大きく減ります。独学者の多くが選ぶルートです。
Q. 関数電卓は指定のものが必要ですか? A. 試験で使える電卓には要件があり、機能や種類に制限があります。最新の使用可能機種は公式の受験案内書で必ず確認してください。
Q. 1年で受かりますか? A. 不可能ではありませんが、働きながらだと相当な学習量が必要です。多くの社会人には2年計画のほうが続けやすく、現実的です。
まとめ
土地家屋調査士は、合格率10%前後の難関で、独学は楽な道ではありません。ですが、測量士補で午前免除を取り、記述式(作図・計算)に時間を厚く配分し、2年計画で息切れしないように進める——この3つを押さえれば、独学でも十分に狙えるようになります。作図と計算だけが不安なら、その部分だけ講座で補うのも賢い選択です。まずは自分の生活で週に何時間とれるかを書き出し、逆算して計画を立てるところから始めてみてください。
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参考にした情報
- 法務省「土地家屋調査士試験」 https://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html
- アガルートアカデミー「土地家屋調査士試験の合格率と筆記試験の突破率【令和8年(2026年)】」 https://www.agaroot.jp/chousashi/column/pass-rate/
※本記事は情報提供を目的としたもので、試験の合格や学習の成果を保証するものではありません。試験制度・料金は変更される場合があるため、受験前に必ず公式サイトでご確認ください。